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《内容ネタバレ》「ようこそ実力至上主義の教室へ」3巻をレビュー!!

MF文庫Jの大人気シリーズ「ようこそ実力至上主義の教室へ」!

今回は原作3巻のあらすじ詳細と考察を記事にしたいと思います。

※原作3巻のネタバレを含みますのでご注意ください。

ようこそ実力至上主義の教室へ 3 (MF文庫J)

3巻内容ダイジェスト

期末テストを終えて夏休み、高度育成高等学校では豪華客船による二週間のクルージングの旅がスタート。客船内の施設は全て無料で使用することができ、ポイント不足のDクラスメンバーにとっては、渡りに船といった状態。

豪華客船は学校所有の島に到着、Aクラス担任の真嶋先生から特別試験の開始が宣言されます。今回の特別試験は無人島サバイバル”。真嶋先生や茶柱先生から試験の詳細が説明されたのち、平田を中心に活動を開始するDクラス。ベースキャンプを決めるために、複数のチームを作って島の捜索を開始します。

綾小路は佐倉、高円寺と共に捜索を開始。一人早いペースで探索する高円寺とは途中ではぐれてしまい、佐倉と綾小路の二人で捜索を継続していると、洞窟のスポットでAクラスの葛城と弥彦を発見します。スポットを占有している現場を目撃し、綾小路はAクラスのリーダーに目星を付けます

池たちが見つけたスポットを占有することにしたDクラス。堀北がリーダーとなり、ベースキャンプを確保します。飲料水の確保やトイレの設営など、キャンプの設営が進む中、池がアウトドア経験が豊富なことが発覚。経験を活かしてクラスを引っ張ります。

薪を探しにベースキャンプを出ていた綾小路たちは、Cクラスの伊吹と遭遇。伊吹はクラス内の仲違いにより、頬が赤く腫れていました。綾小路たちは彼女を連れて帰り、試験期間中匿うことにします

平田は最低120ポイントを確保できる作戦を提案し、一つにまとまっていくDクラスメンバーたち。しかし、水を差すように高円寺のリタイアが発覚し、30ポイントのペナルティが確定します。

翌日、堀北と綾小路は他クラスの偵察を開始。龍園が仕切るCクラスは0ポイント作戦を実施、Bクラスは手堅く行動し、Aクラスは洞窟に籠もって全く情報が得られない状況。堀北は特にCクラスの作戦に否定的でしたが、綾小路は龍園に興味を持ちます

試験も終わりが近付いてきたころ、Dクラスの軽井沢の下着が何者かに盗まれたことが分かり、男子と女子の間に亀裂が入ります。更に、堀北が試験開始時から体調を崩していることも分かり、試験の雲行きが怪しいことから綾小路は裏で本格的に動き始めます。

綾小路は、まず伊吹に堀北がリーダーであることを把握させ、キーカードを奪う隙を与えます。更にボヤ騒ぎを起こすことで伊吹に脱走のチャンスを作り、龍園及び彼と手を組んでいたAクラスの葛城に報告させます。伊吹の脱走に気付いた堀北は伊吹に追いつくも、体調不良が祟って敗北し、龍園たちへの報告が完了してしまします。

自分のヘマでCクラスに出し抜かれた堀北は、個人の力の限界を悟ります。病態が悪化して気を失う堀北を、綾小路は強制的にリタイアさせ、自身をリーダーに変更します

7日間の日程が終了し、勝利を確信していた龍園。彼はリーダー推理とスポット占有のボーナスポイントである170ポイント前後を得る算段でした。しかし、綾小路によってDクラスのリーダーが変わり、更に自身もリーダーとして的中されてしまうことで0ポイントとなります。

Dクラスの結果は、225ポイントで1位。綾小路はAクラスとCクラスのリーダーを”堀北からの指示”としてクラスへ説明。堀北が全てを考えていたように見せかけて、自身の動きを誰にも察知されないように立ち回ります。

本シリーズの人気に火が付いたエピソード

今回の無人島サバイバル試験は、読者からも評価の高いエピソードです。戦略性の高い試験である上、綾小路自身が本格的に暗躍し結果を示しました

”頭脳戦”という本シリーズのセールスポイントが強く押し出されていたことと、”主人公が活躍”したという二つのポイントが高評価の大きな理由かと思います。特に主人公の不気味さと冷酷さが際立ってきて、ダークヒーロー感が出てきたことも印象的です。

1~2巻で描かれてきた舞台設定やキャラクターが巧く機能し、非常に面白いエピソードになっています。

無人島サバイバル試験詳細

期間:1週間

《基本情報》

・試験中の乗船は正当な理由なく認められない。

・キャンプ地の確保から食事の用意まで全て生徒が行う。

・スタート時点でテント2個、懐中電灯2個、マッチ一箱が支給。また、日焼け止めは制限なく、歯ブラシは各自1つずつ配布。女子の場合、生理用品も無制限で支給。テントは8人用の大きなもので、重量15キロ程度。

試験専用ポイントが300支給。専用のマニュアルも存在し、ポイントで入手できるものが記載されている。

・試験終了時、各クラスに残っている試験専用ポイントは、その全てをクラスポイントへ加算し、夏休み明けに反映。

・支給されるトイレは段ボールの簡易トイレ。ワンタッチテントも付属。吸水ポリマーシートにより汚物をカバーして固めることが可能。ビニールとシートは原則無制限に支給される。

《ペナルティ情報》

・欠席や体調不良などでリタイアした場合は、30ポイントのペナルティ

・生徒達には腕時計が配布。許可なく外した場合はペナルティが発生。時刻の確認機能以外に、体温や脈拍、モーションセンサー、GPSを搭載。また、万が一の場合に学校側へ連絡を取る緊急連絡機能も付属。

・環境を汚染する行為を発見した場合は、20ポイントのペナルティ。

・毎日午前八時、午後八時に行う点呼に不在の場合、一人につき5ポイントのペナルティ。点呼は各クラスのベースキャンプで実施。

・他クラスへの暴力行為、略奪行為、器物破損などを行った場合、生徒の所属するクラスは即失格。対象者のプライベートポイントは全没収。

・試験ポイントにマイナスは存在しない。

《スポット占有とリーダーについて》

島の各所にはスポットとされる箇所がいくつか設置。それぞれ占有権が存在し、占有したクラスのみが独占して使用可能。しかし、占有権は8時間しか意味を持たず、自動的に権利は取り消される。

スポットを一度占有する度に1ポイントのボーナスを取得。ただ、ボーナスポイントは暫定的なもので、試験中に使用することは不可能。また、スポット占有には専用のキーカードが必要である。

一度の占有に付き1ポイントを取得。占有したスポットは自由に使用可能。しかし、他クラスが占有しているスポットを許可なく使用した場合、50のペナルティを受ける。

キーカードを使用することができるのは、リーダーとなった人間に限定。例外なくリーダーは決められ、担任へ報告。その際にリーダーの名前を刻印したキーカードを支給。なお、正当な理由なくリーダーを変更することはできない。

《リーダー推理と報酬について》

7日目の最終日、点呼のタイミングで他クラスのリーダーを言い当てる権利が与えられる。その際、見事他クラスのリーダーを的中させることができたなら、的中させたクラス1つにつき50ポイントを取得。逆に言い当てられたクラスは代償として50ポイントを支払わなければならない

見当違いの人間をリーダーとして報告した場合、判断を誤ったとしてマイナス50ポイントされる。また、リーダーを見破られたクラスは、それまでに貯めたボーナスポイントを全て失うことになる

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