富士見ファンタジア文庫「オール・ジョブ・ザ・ワールド」!他サイトレビューをもとに考察!!
以前当サイトにてレビューした「オール・ジョブ・ザ・ワールド」!
他サイトにもレビューが揃ってきましたので、再度考察してみます!
オール・ジョブ・ザ・ワールドって?
著者:百瀬祐一郎
イラスト:ヤスダスズヒト
648円(税込)
ISBN 978-4-04-072431-7-C0193
2017年09月20日発売
せがむな、せびるな、つかみ取れ。金も仕事も運命も——
転職を繰り返すことで強くなる世界で、世界初の転職ができない最底辺の職業(ジョブ)である【遊び人】となってしまった少年ホールデン。さらにはトラブルに巻き込まれ、100億の借金まで負うこととなり——!?
Amazonカスタマーレビュー(2017/10/2時点)
★★★★★ 5.0(2件)
レビューは2件だけでしたが、どちらも高い評価となっていました。コミカルで読みやすい内容が高評価に繋がったようです。
Amazonカスタマーレビュー
Amazon.co.jp:カスタマーレビュー: オール・ジョブ・ザ・ワールド (ファンタジア文庫)
高評価
・主人公が苦労するところ
・コミカルな描写
・活字が苦手な人でも読める
・異世界モノと近未来モノが丁度良くミックス
・俺TUEEEでなく努力型の主人公
読書メーター(2017/10/2時点)
読書メーターには8件のレビューが投稿されていました。Amazonカスタマーレビューとは異なり、こちらでは低評価気味のコメントが多いように感じました。
オール・ジョブ・ザ・ワールド 感想 百瀬 祐一郎 - 読書メーター
高評価
・遊び人の英雄譚
・主人公が好感が持てる
・心の底に火が付いた
・ドラクエ3の転職システムを上手く落とし込んだ
低評価
・「女殺し」が死にスキル
・「女殺し」があるのに敵に女がいない
・ティアの出番が少ない
・コメディかと思ったらバトルモノだった
・ピンチに陥るたびに遊び人ぽくないスキルに目覚めて解決するループが気になる
・無駄スキルを活用して勝つような展開の方がよい
高評価の方々は、努力型の主人公や逆転劇のカタルシス部分を評価されています。確かに、何の理由もなく強かったりする天才系主人公より、泥臭く努力を積み重ねる主人公の方が好感が持てますね。
低評価側は、「女殺し」のスキルが死んでる点を指摘されていました。確かに私も、試し読み時点で見た「女殺し」スキルが本編でどのように影響していくのかを楽しみにしていました。結局とくに役にたっておらず、あまり気にもしなくなっていましたが…。
敵に女がいて、「女殺し」スキルが役立つとか、もっと残念なスキルを工夫して勝利するような展開があった方が良かったという印象です。本作では2回戦闘での逆転劇がありますが、最初の逆転劇をスキルを工夫して勝利する形にすれば、大分物語の印象は良くなったと思います。
無駄スキルの工夫といえば、「このすば」のカズマのように、土を生み出して風で飛ばし目くらましにしたり、口に直接水を生み出して溺れさせたりとか…。本作もコメディ調の作品ですので、合うと思います。
まとめると、コメディタッチの読みやすい物語は高評価でしたが、単調な逆転劇のループと「女殺し」スキルの死にっぷりは低評価につながっているようです。私的には、最初からメタ的に裏切りそうなオーラを出していた仲間が、やっぱり裏切る寒い展開も残念に感じたのですが…。
続きが出る可能性もありますが、今後はご都合主義の逆転劇でなく、スキルの工夫などで活路をひらいて欲しいと思います。
今回も長文をお読みいただき、ありがとうございます。