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《内容ネタバレ》「問題児たちが異世界から来るそうですよ?」12巻をレビュー!!

竜ノ湖太郎先生の問題児シリーズについて、12巻をレビューしていきます!

問題児たちが異世界から来るそうですよ?」~軍神の進路相談です!~について、内容のネタバレと考察をしていきます!

※12巻のネタバレを含んでいますので、ご注意ください。

問題児たちが異世界から来るそうですよ? 軍神の進路相談です! (角川スニーカー文庫)

12巻内容ダイジェスト

”風浪の鉱山”の宿屋。三頭龍との戦いが終わり、三カ月が経ったころ。”ノーネーム”一同は”金剛鉄”の採掘場でギフトゲームを参加していました。ギフトゲーム”金剛の鉄火場”。予選で耀はアーシャと同じ組になり、久々に対戦。アーシャが元”二翼”のグリフィスにギフトカードを奪われるも、耀が奪還。しかし、ギフトカードを返却する前に試合が終了し、予選は耀が通過することになりました。

”ノーネーム”本拠地を見て回るクロアとレティシア、ウィラの三人。余りの惨状に言葉を失いつつも、リリに稲荷大社からの神格を戴き、農業・工業・商業の広い範囲で進行される神格を手に入れることで開発を進めることを決意。”ウィル・オ・ウィスプ”も移転してくるため、早々に場所を整え始めます。

十六夜と飛鳥、ポロロ、ルイオスは同盟会議に出席。ポロロから”精霊列車”の計画を聞かされ、前向きに検討していくこととなります。境界門が移動の要となっている現状を大きく変える計画であり、物流も更に盛んになる壮大なプロジェクト。どこからか聞きつけた”帝釈天”が、スポンサーとなるため十六夜たちの前に現れます

黒ウサギ、アーシャ、耀の三人は”風浪の鉱山”の露店街を散策。アーシャの買い物に付き合います。アーシャはゴスロリ姿をやめ、スーツ姿へ変身。ジャック亡き今、”ウィル・オ・ウィスプ”を支えるために、プレイヤーを引退して、主催者としてコミュニティを支える決意をします。耀はアーシャの決意に対して、自身も今後誰にも負けないと宣言。十六夜、飛鳥と決着を付けることにします。

十六夜もギフトゲーム”金剛の鉄火場”の予選を問題なく通過。その後、グリーと共に帝釈天を接待することに。帝釈天から、箱庭には二桁の存在が十七人いることアジ=ダカーハの霊格のこと、”歴史の転換期”のことについて話を聞きます。帝釈天から褒美を貰えることになった十六夜は、グリーに翼を与えるよう依頼しました。

”ノーネーム”の次期首領候補に、元首領の娘である耀を推薦する黒ウサギ。耀は飛鳥を推薦するも、飛鳥は”ノーネーム”からの独立を宣言。外界を含めて、自身のルーツを探る旅に出ることを表明します。

帝釈天コマンダーラプ子、クロアは十六夜の本当の姓が”西郷”であること。彼らの父親が、第三永久機関を開発し、その研究内容を利用しようと企む者たちの悪意が”アジ=ダカーハ”であることを推測します。

フェイス・レスが、実は自身の妹だったことを知った飛鳥は、”金剛の鉄火場”にて決着をつけることに。また、飛鳥が出ていくことを知った耀は”ノーネーム”の首領になることを決意し、元気のない十六夜の目を覚まさせるため、”金剛の鉄火場”を舞台に彼へ挑戦することにします。

”金剛の鉄火場”本戦当日。飛鳥はフェイス・レスと戦闘を開始。フェイス・レスの隠し玉”天叢雲剣”に苦戦するも、飛鳥は妖精と小型化したディーンを巧みに使った戦法で彼女を翻弄し、斬り倒すことに成功します。フェイス・レスは飛鳥の腕の中で夢を語り、息絶えます。

また、十六夜は恩恵を駆使して挑んでくるルイオスに苦戦しつつも勝利。ルイオスを岩盤に叩きつけるも、右肩を激しく切られてしまいます。その後、決着を付けるために待っていた耀と戦闘を開始。

耀と十六夜の戦闘は七日七晩絶えず続きますが、最終的には耀の霊格のストックが切れて十六夜の勝利に。耀はマジ泣きしながら十六夜へリベンジを誓い、飛鳥は皆に見送られて旅立ち、十六夜もふらりと旅に出ます。十六夜の旅には、黒ウサギとグリーも同行することに。強くなるため、箱庭の未知を見る旅が始まります。

何が起こるのか全く予想できない作品

今回の12巻で、「問題児たちが異世界から来るそうですよ?」シリーズは最後となります。本シリーズは、数多くの伏線が散りばめられているうえ、次にどんな展開になるのか全く予想できない楽しさがありました。アジ=ダカーハとの決戦などでは、短編集などを挟みつつも読むのが止まらない魅力がありました。

魅力的なキャラクターたちが、全く予想できない未来を切り開いていく物語。とても面白い作品だと思います。

ギフトゲーム詳細

『金剛の鉄火場』

・主催者:”六本傷”

・参加条件:”サウザンドアイズ”発行金貨一枚

・勝利条件

 一、A~Fグループに分かれて予選を行い、各グループで最も採掘量が多いものが勝者。

 二、以降は勝者六名が採掘した鉱石を奪い合うバトルロワイヤル形式。

 三、予選では複数名で採掘し、戦果を一人に集中しても良い。

 四、本線では主催者から”金剛鉄”の武具を貸出しする(使用は任意)

 五、バトルロワイヤルの勝敗は予選・本戦で得た採掘量の集計で決める。

 六、採掘した鉱石はギフトカードに仕舞われる為、ギフトカードを奪われることは鉱石を奪われることと同意とする。

※注意事項

 金剛鉄の不正な持ち出しは反則です。

 反則行為は審判に通達が行くので、密輸は諦めましょう。

・参加者報酬

 採掘量に応じて賃金を支払う。尚、略奪分の賃金は採掘した本人に還元。

・優勝者報酬

 採掘した”金剛鉄”で武具を発注できる。武具以外は要相談。

TIPS

《ヤヒ族》

ヤナ族の支族に当たり、山間部を狩り場とした移動型狩猟採集民でした。19世紀後半に白人入植者のゴールドラッシュの影での大量殺戮によって壊滅させられ、1916年に最後の一人が死んで滅亡してしまいます。

《歴史の転換期》

・超常現象、概念の発掘による収束

・国、宗教などの集団の動向の収束

・一個人の能力・判断による収束

前者程規模が大きく、後者程小さい。

11巻ネタバレレビュー

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