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《内容ネタバレ》電撃文庫「ソードアート・オンライン20 ムーンクレイドル」をレビュー!!

電撃文庫ソードアートオンライン」シリーズの20冊目、「ムーンクレイドル」についてネタバレありでレビューします!

3期アニメ化が決定した同シリーズ。今後の展開も楽しみです。

※20巻のネタバレを含みますので、未読の方はご注意ください。

ソードアート・オンライン20 ムーン・クレイドル (電撃文庫)

20巻内容ダイジェスト

"禁忌目録"と"力の掟"によって縛られたアンダーワールドでは起こりえない殺人事件が起こりました。現場は南セントリアの宿屋で、被害者は人界人のヤゼン老人、加害者は黒ローブの男とみられています。ただ、凶器の短剣も見つかっておらず、捜査は難航していました。

自身でも調査をすることにしたキリトたちは、現場の宿屋でアスナに過去覗術を使ってもらい、ヤゼン老人は殺される直前に「皇帝直轄領の農奴」であることを確認されていたことを知りました。これにより、犯人が禁止目録に縛られなかった理由は「私領地民は命がある限り私領地民」という考え方が原因だと判明します。キリトたちは行政府及びその関係者に犯人がいると考え、手順を踏んで調査依頼を出すこととなりました。

行政府への調査の手続きが進む中、ロニエはティーゼから、皇帝直轄領内の屋敷に幽霊が出るという噂を聞きます。ティーゼの提案で屋敷の調査に向かいますが、地下牢で1年前にロニエたちが倒したはずのノーランガルス北帝国皇帝クルーガと腹心のゼッポスに捕縛され、彼らが以前よりこの地下牢で農奴たちを痛めつけ、殺していた事実を知ります。

ロニエとティーゼは自力で地下牢から脱出し、皇帝家侍従長のゼッポスと戦闘を開始します。ゼッポスは四皇帝家の研究により生み出された粘土製のミニオンで、永遠の命を実現していました。しかし、ロニエの光素術により両断され消滅します。

クルーガ皇帝は、さらって来ていたゴブリン3匹を素材に融合型ミニオンを作成し、ロニエとティーゼに襲い掛からせます。ロニエとティーゼは禁止目録の影響でミニオンを攻撃することができません。とうとう追い詰められたとき、ロニエは"武装完全支配術”を発動し、屋敷を全て分解してしまいます。

屋敷の外には月駆が導いたキリトとアスナの姿が。キリトは夜空の剣から光素を大量に発し、ミニオンたちを一気に消滅させます。追い詰められたクルーガは自ら消滅し、首飾りとしていた赤い宝石は遠くへ飛び去ってしまいました。

事件の後、結局事件の黒幕はいたものの、屋敷に幽霊はおらず、ティーゼはもうユージオに会えないのかと落胆します。そんなティーゼへ、キリトはユージオの魂のこもった青薔薇の剣を渡します。いつか実力が上がり、剣の声が聞こえるようになったとき、ティーゼはユージオともう一度話せるのかもしれません。

真の黒幕や赤い宝石の謎

川原先生があとがきでも書かれているように、ムーンクレイドル編は今回で完結となります。クルーガたちをミニオンとして復活させた真の黒幕とは誰だったのか?赤い宝石は何だったのか?など分からないことが多いまま、終了となってしまいました。

18巻のラストで宇宙怪獣とも戦っていましたので、ここから色々な展開があっての宇宙編なのでしょうが、これ以上は本編では語られることはないのかもしれません。

ムーンクレイドル編について

19巻と20巻で語られたムーンクレイドル編は、アリシゼーション編の後日談的な要素を強く感じ、ロニエとティーゼが物語の中心にいたような印象があります。

ティーゼは青薔薇の剣でユージオへの想いに決着を付ける機会もありそうですが、ロニエの場合はどのタイミングで諦めることになってしまのか、想像がつかないです。11巻あたりで初登場した二人でしたが、ここまで物語に絡んでくるとは思っていなかったため、サブキャラクターまで丁寧に描かれているなぁと感じています。

次巻以降のSAOシリーズ

21巻以降は現実社会に戻ってシリーズが続くようです。既に世界の神様的な存在まで経験したキリトとアスナですが、次はどんな世界に飛び込んでいくのかが気になります。

今までは西洋ファンタジー、銃世界などが出ていましたので、次回以降は和風テイストで刀で戦うような剣術メインのゲームを舞台にするとかどうかなぁと妄想しています。剣豪たちが技を競うようなゲームであれば、キリトの得意な剣技も活かせますし。

 

20巻は19巻に引き続き後日談的な要素が強かった印象ですが、アリシゼーション編で戦い続けていましたので丁度よい箸休めになったと思います。

次巻以降は、また激しいバトル展開が読みたいなと思いつつ、21巻を心待ちにしたいと思います。

今回も長文をお読みいただきましてありがとうございます。

3期アニメ記事リンク

tino-review.hatenablog.com