作家たちの青春ラブコメディ!ガガガ文庫「妹さえいればいい。」特集!
10月よりアニメが放送開始され、9月20日にガガガ文庫から8巻が刊行された本シリーズ!
タイトル的には「エロマンガ先生」的な物語のように感じますが、内容は全く別物です。今回は本作の魅力について紹介!
妹さえいればいい。って?
著者:平坂読
イラスト:カントク
レーベル:ガガガ文庫
妹バカの小説家「羽島伊月」を中心に、銀髪碧眼美少女作家「可児那由多」、友人でライバル作家の「不破春斗」、伊月の元大学同級生「白川京」の4人を中心とした青春ラブコメ物語。彼らの周囲で起こる様々な日常の出来事が描かれている作品です。
作品の特徴と魅力
「本作は一般文芸になれている方と、ラノベ初心者の方は避けた方が良い作品」
いきなりディスっていますが、私はこの本が好きです。本当です。
多くの小説は、1冊の本やシリーズを通してのストーリーやメッセージなどが存在していますが、本シリーズに関しては非常に薄くしか存在しません。日常を描きつつ、業界ネタやラノベネタを多数盛込む作風で、これはライトノベル業界特有の構成なのだと思います。
ライトノベルを普段から読む方の場合は、多くのラノベネタ(実際に出版されているもの)に思わず笑ってしまうと思いますが、あまりライトノベルを読まない方にとっては、共感できず微妙な作品になってしまうと思います。そのため、本作に関しては「ライトノベルを読みなれた方」がベストな読者層だと考えます。
平坂読先生の魅力とは?
前項目で書かせていただいた通り、平坂先生の作品はかなり狭いターゲットに刺さるネタが多い印象です。しかし、先生の場合はフォントサイズや改行、行間の調整などを工夫することで、読者に作品を読み切らせてしまう表現力をお持ちです。
構えすぎず、「サクッと漫画を読む感覚」で作品を読んでいただけると、より楽しむことのできる作者さんだと思います。
アニメ化について
「妹さえいればいい。」ですが、非常にアニメと相性の良い作品だと思います。シリーズ通してのストーリー性はありませんが、単発の濃い物語の集合体ですので、それぞれのお話にインパクトが出そうです。ただ、ラノベネタや業界ネタが中心の作品ですので、どこまで万人に理解できるようなネタを選ぶかが重要になるでしょう。
もしラノベ好きな方でまだ本作をお読みでない場合は、アニメ化前に読んでみていただければと思う作品です!