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〈試読レビュー〉富士見ファンタジア文庫新作「デュシア・クロニクル 十二騎士団の反逆軍師」!!

富士見ファンタジア文庫10月新作「デュシア・クロニクル 十二騎士団の反逆軍師」!

フルメタル・パニック!アナザー」大黒先生の新作!

公式の試し読み部分について、レビューさせていただきます。

十二騎士団の反逆軍師って?

デュシア・クロニクル 十二騎士団の反逆軍師〈リヴェンジャー〉 (ファンタジア文庫)

著者:大黒尚人

イラスト:ゆらん

少年騎士は復讐を誓い伝説の軍師となる。本格戦記ファンタジー!

反帝国派の希望・軍師アートルム卿。その正体は、かつて帝国最強の黒天十二騎士団に所属し【鴉】の異名を持つ少年シオン。辺境の王国騎士セレインとの出会いから、西方大陸の歴史を変える復讐の戦いが幕を開ける!!

帝国への復讐を誓う少年シオン

舞台は「宰相派」と「王女派」で対立し、混乱の最中にあるエルザイム王国。北にグラニヤ帝国という新興の軍事大国が存在し、両国の間に緊張感が高まる中、”グラニヤに降伏すべし”という「宰相派」が力を強め、”抗戦すべし”とする「王女派」筆頭であるローゼリア王女を軟禁するという状況から、物語はスタートします。

本作の主人公シオンは、自身が”軍師アートム卿”であるということを隠しつつ、セレインたち「王女派」と行動を共にします。シオンは元々、グラニヤ帝国”黒天騎士団”に所属。しかし、母国に裏切られて家族を失い、帝国への復讐を決意します。少年は「智」を得て”軍師アートム”の名を継ぎ、強大な帝国へ挑みます。

”知略”で帝国を追い詰める”軍師アートム卿”

強大な帝国に対して、自身の正体を隠しつつ”知略”で復讐を誓う主人公。まさに名作アニメコードギアス 反逆のルルーシュのような、厨二心をくすぐってくるダークヒーロー展開です。

本作の場合はファンタジーという土台で、”源力(エーテル)”という不思議な力はあるものの、技術力的には中世レベルという世界観。まだ自身が動かせる戦力を持たない”軍師アートム卿”が、どのように仲間を増やし、どのような戦術を使って帝国と戦っていくのか、非常に楽しみな物語だと思います。

奔放で少し粗野な性格?

前項で「コードギアス 反逆のルルーシュ」を例に出しましたが、主人公の性格は全く異なりそうです。最初は水野良先生著ブレイドライン主人公のヒエンのような、成人前後の男性を想像しながら読んでいたのですが、よく読むとまだ少年とのこと。あまりにも粗野で奔放なふるまいをしているため、伝説の”軍師アートム卿”の印象とは全く結びつきません

あえて意識してこの性格を演じ、正体をカムフラージュしているのであれば、相当な策士だなと思いつつ読ませていただきました。

 

富士見ファンタジア文庫から刊行されるファンタジー戦記モノというだけでも相当面白そうですし、発売日に購入して続きを読むのが楽しみな作品です。

コードギアス」シリーズが好きな方にもオススメできる作品ですので、是非気になった方は手に取っていただければと思います。

以上、今回も長文をお読みいただきましてありがとうございます。