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《内容ネタバレ》ガガガ文庫「弱キャラ友崎くん Lv1」をレビュー!!

ガガガ文庫弱キャラ友崎くん Lv1」!

ネタバレありで、本作についてレビューします。

※ネタバレなしの記事を希望される場合は、以下の記事をご覧ください。

tino-review.hatenablog.com

弱キャラ友崎くん Lv.1 (ガガガ文庫)

1巻内容ダイジェスト

「人生はクソゲー

大人気格闘ゲームのアタファミにおいて、国内1位をキープする、"nanashi"こと友崎文也。彼は、アタファミで国内2位の"NO NAME"とオフ会をすることになり、そこで"NO NAME"が同じクラスのパーフェクトヒロインである日南葵だと知ります。

日南から生き方の全てをダメ出しされた友崎は、「人生は神ゲーと評する彼女の言う、人生のルールを学ぶことになります。

表情のトレーニングから開始し、姿勢や服の選び方、髪型なども含めて、マンツーマンで葵から一つずつ"人生のルール"を学ぶ友崎。日南から出された、泉優鈴との会話も成功させ、少しずつ自信を付けていきます。他にも同じクラスの菊池、七海、夏林とも少し交流を開始し、世界が広がり始めます。

人間関係において、"空気"を読むことが、非常に大切だと理解し始めた友崎。日南から、彼女自身が取り組んでいる「話題を書いた単語帳」などの工夫を教えられ、彼女自身もとてつもない努力をしていることを知ります。

友崎の変化が周囲にも認知され始めた頃、友崎は図書室でのちょっとした出来事がおこります。菊池の好きなアンディ作品の秘密の挨拶を、友崎が知ったかぶって使ったことで、彼女は友崎がアンディ作品のファンだと勘違い。日南からは、勘違いを利用して、菊池をデートに誘うように言われますが、友崎はあまり気乗りしない様子。

菊池とのデートについて悩んでいると、同じく何かに悩んでいそうな泉に出会います。泉は、想いを寄せる中村が、友崎へリベンジするためにアタファミの練習ばかりして、自分に構ってくれないことに悩んでいました。彼の役に立ちたい泉は、友崎にアタファミを教えて欲しいと依頼してきます。友崎はその申し出を承諾し、アタファミの指導を開始します。

アタファミの指導を通じて、泉の悩みを聞いた友崎。空気を読んで、自分の意見を言えないという彼女に対し、"今からでも変われる"という強い言葉で励まし、二人は少し仲良くなります。

泉がアタファミの腕をある程度上げてきた頃、中村は友崎にアタファミのリベンジマッチを申し込みます。練習によって腕を上げた中村ですが、友崎には敵わず、連敗し続けます。彼が集めたギャラリーのうち、紺野エリカが中村を非難し始め、更にアタファミをも馬鹿にしてしまいます。

友崎は中村の努力を笑い、更にアタファミをクソゲーと言い放った紺野を一喝。場の空気を読まずに、自分で努力をせずに、中村を笑った紺野を強く非難します。友崎にアタファミを習った泉もそれに同調し、居たたまれなくなった紺野は友人を連れてその場を去ります。

結局菊池に本当のことを話し、映画に誘わなかった友崎は、後日日南を映画に誘います。現実で、自分の努力によって日南をデートに誘えた彼は、人生というゲームにおける、自分の進歩に喜びを噛みしめるのでした。

 人生というゲームと向き合った主人公

本作は、人生に後ろ向きだった主人公が、日南と出会って変わっていく物語。

日南の話す内容は、人間関係の自己啓発本に書かれているような内容が多く、それだけでは"小説" ではなく”啓発本”になってしまいます。人間関係のセオリーを説明しつつも、主人公がその内容を自身で判断した上で行動しているため、本作は面白い物語になっているように思います。

 

以上、1巻のネタバレレビューをさせて頂きました。

題材的にもライトノベル読者層にマッチし、更に"ゲーム"という要素を絡めることで、とっつきやすい面白い作品となっています。興味のある方は、是非手にとって頂ければと思います。

今回も長文をお読み頂き、ありがとうございます。