オーバーラップ文庫「ありふれた職業で世界最強」シリーズの魅力をご紹介！
オーバーラップ文庫「ありふれた職業で世界最強」について、ネタバレなしで魅力をご紹介！
ありふれた職業で世界最強って？
著者：白米良
イラスト：たかやＫｉ
「俺がユエを、ユエが俺を守る。それで最強だ。全部薙ぎ倒して世界を越えよう」
“いじめられっ子”の南雲ハジメは、クラスメイトと共に異世界へ召喚されてしまう。クラスメイトが次々に戦闘向きのチート能力を発現するなかで、地味な錬成師となってしまったハジメ。異世界でも最弱の彼は、クラスメイトの悪意によって迷宮の奈落に突き落とされてしまう。魔物が蠢く絶望のなか、ハジメは最強へ至る活路を開き、吸血鬼のユエと運命の出会いを果たす――。
俺ＴＵＥＥＥ系ハーレム作品を突き詰めた作品
本作は良い意味で”俺ＴＵＥＥＥ”と”ハーレム”要素を突き詰めている作品です。物語冒頭では、”錬成師”という、異世界でも珍しくはない非戦闘職となってしまったハジメ。更にクラスメイトの悪意で奈落の底に落ち、魔物に殺され掛けながら、痛みと絶望に染まります。
ハジメは倒した魔物の肉を食らい、傷や毒の回復が可能な”神水”を駆使して生き延びます。その過程で手に入れた”最強の力”で、彼は吸血鬼のユエを始めとする”ハーレム”を形成していきます。
賛否が分かれるスクールカーストの逆転劇
元々いじめられていたハジメですが、奈落の底で”力”を蓄えたことで、クラスメイトたちを見返すレベルの能力を手に入れます。クラスで人気のイケメンで職業”勇者”のキャラクターは”無能感”を強調して描かれ、いじめっ子たちは”ひたすらクズ”に描かれているため、”最強”となったハジメがスクールカーストを逆転する展開で非常に爽快感を得られるように調整されています。
爽快感を演出するために、かなり主人公側を持ち上げて、周囲を下げていますので、読む方によってはこの”スクールカースト逆転劇”の描き方に嫌悪感を示される可能性はあります。
分かりやすい勧善懲悪の物語
主人公であるハジメはとにかく”強くてモテて思慮深い”方向に描かれ、敵やライバルキャラは”極悪”か”無能”として設定されています。ダークヒーロー系主人公の”分かりやすい勧善懲悪”物語ですので、その路線が好きな方には非常に好まれる作品だと思います。
敵も味方も全てが魅力的で、複雑に伏線が絡み合った物語も面白いですが”主人公がカーストを逆転して活躍することを”とことん突き詰めた”作品も、たまに読むと面白いのかなと思います。
以上、今回も長文をお読みいただきましてありがとうございます。
