《内容ネタバレ》「冴えない彼女の育てかた」2巻をレビュー!!
富士見ファンタジア文庫の名作!「冴えない彼女の育てかた」2巻をネタバレありでレビューします!
※「冴えない彼女の育てかた」2巻のネタバレを含みます。ご注意ください。
※作品未読の方は、以下の特集記事をご覧ください。
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2巻内容ダイジェスト
安芸の企画したギャルゲーの制作が開始され、制作費用を稼ぐために安芸はバイトに精を出し始めます。そんな中、安芸くんのバイトしているファミレスに加藤さんと従兄弟の圭一くんが二人で来店。嫉妬した安芸は、従兄弟との次の約束をキャンセルしてもらい、代わりに加藤さんと六天場モールへ行くことになりました。
デートプランに自信がない安芸は、英梨々に相談します。英梨々は表面上だけ取り繕って、引き分け狙いで乗り切ることを勧めますが、安芸は正面から楽しむことに決めます。
サークルの創作作業も併行してスタート。加藤さんは表情がうまく作れず、英梨々を困らせます。また、安芸は詩羽先輩の初期プロットに納得がいかず、作業全体がストップしてしまいます。
気分転換もかねて、安芸と加藤さんは六天場モールへデートに向かいます。コミケで培ったスキルを駆使して、加藤さんの希望のお店を効率よく回る安芸。ちゃんと加藤さんをエスコートすることに成功します。デートの最後に、加藤さんはお礼にメガネを、安芸は帽子をお互いに交換して、いい雰囲気に。しかし、何かに気付いてしまった安芸は、帰りは送れないと加藤さんに告げるのでした。
詩羽先輩の上げてきたプロットは、瑠璃(昔の因縁)が主人公とうまくいくストーリーになっており、巡璃(日常)が取り戻せていない。それに気付いた安芸は、和合市へ向かって詩羽先輩と合流。徹夜でプロットを修正します。
一方、安芸が去った後の六天場モールでは、いきなり現れて加藤さんをスケッチを始める英梨々。安芸が帰ってしまい、加藤さんは怒った表情が出てしまったようです。
サークル瓦解の法則まとめ
①メンバーのスケジュールが全然合わない
②お金がつきる、もしくは最初から無い
③リーダーが現実みてない
④メンバー同士の仲が悪い
⑤サークル内で多角関係が構築されている…?
⑥なぜいるのか分からない役立たずがいる
2巻時点での安芸の恋愛感情について考察
「お前(英梨々)や先輩はともかく、加藤は加藤は全然そんなことないんだよな」
「あいつ、俺以上にホームもアウェーも同じ戦い方なんだよ」
「俺、あいつのそういうところは、ある意味凄いなって…」
六天場モールについて英梨々に相談した時の安芸のセリフです。
この時点で安芸は、英梨々と詩羽先輩は顔を使い分けるタイプ、加藤さんは裏表が殆どないタイプと考えている様子。過去、裏切られて傷ついた経験のある安芸くん、加藤さんの性格は非常に魅力的に見えるかもしれません。
2巻時点での安芸から各ヒロインへの印象は以下のように予想。
加藤さん:影の薄いフラットなメインヒロイン。裏表が少ないため、割と信頼しています。ちょっと気になる程度の関係。
英梨々:幼馴染のイラストレーター。過去の決裂を引きずってはいるが、それでも放ってはおけない関係。イラストレーターとしての実力は認めているが、崇拝まではしていない様子。
詩羽先輩:作家としての崇拝対象。以前、気まずい出来事があり最近まで話せていませんでしたが、先輩の作品は読み続けていた様子。
逆に、英梨々及び詩羽先輩から安芸へは好感度MAX、加藤さんから安芸は特別な感情なしと予想します。
お見舞いイベントでの女の駆け引きを整理
加藤さん:英梨々、詩羽先輩へ安芸が体調崩したことを連絡。英梨々をお見舞いに誘うが、英梨々からお見舞いに行かないように勧められます。
英梨々:加藤さんのお見舞いを中止させつつ、抜け駆けして安芸をお見舞い。
詩羽先輩:加藤さんから連絡を受けて、英梨々が抜け駆けしたのを予測。自身もお見舞いがてら安芸自宅を偵察に。
安芸と詩羽先輩の過去について
『恋するメトロノーム』最終稿を安芸に見てもらいたかった作者の詩羽先輩と、ファン及び崇拝者として見たくなかった安芸。最終巻ではメインヒロインの沙由佳(詩羽をモデルにしている)ではなく、2巻から登場した真唯が主人公のパートナーとなります。
沙由佳に自己投影している詩羽先輩は、最終稿を安芸に見せ、沙由佳と真唯のどちらを選ぶのかを見たかった様子。しかし、安芸は最終稿を読まず、それから詩羽先輩は安芸のことを皮肉を込めて『倫理君』と呼ぶようになります。
ヒロインズの駆け引きが光るエピソード
2巻は3人のヒロインがそれぞれ駆け引きを繰り広げており、それぞれの行動を読み取るのが楽しい巻になっています。初見では見落としてしまうような箇所でも、複数回読むと気付く駆け引きがあったりして面白いです。
主人公の安芸目線では分からない、影の駆け引きが各ヒロインの感情とも複雑に絡み合っていて、考察が楽しい巻でした!
以上、2巻の考察とレビューとさせていただきます。
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1巻ネタバレレビュー
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