ガガガ文庫「弱キャラ友崎くん」の魅力をご紹介！

人生を神ゲーにするメソッドをパーフェクトヒロインが指南！

高校生活を舞台にした深みのある作品です！

※ネタバレなしで本作の魅力を紹介させていただきます。

 弱キャラ友崎くんって？

著者：屋久ユウキ

イラスト：フライ

これが人生（クソゲー）攻略の最前線！
人生はクソゲー。このありふれたフレーズは、残念ながら真実だ。だって、人生には美しくシンプルなルールがない。あるのは理不尽と不平等だけ。自由度が高いなんてのは強者の言い分で、弱者には圧倒的に不利な仕様でしかない。だから、クソゲー。あまたのゲームに触れ、それらを極めてきた日本屈指のゲーマーである俺が言うんだから間違いない。
――だけどそいつは、俺と同じくらいゲームを極めてなお、「人生は神ゲー」と言いきった。生まれついての強キャラ、学園のパーフェクトヒロインこと日南葵。
しかも、「この人生（ゲーム）のルールを教えてあげる」だって？……普通は、そんなの信じない。だけど日南葵は、普通なんて枠にはまったく嵌まらないやつだったんだ！　
第10回小学館ライトノベル大賞優秀賞受賞作。弱キャラが挑む人生攻略論ただし美少女指南つき！

パーフェクトヒロインが自己啓発メソッドを徹底指導！

日本屈指の格ゲーマーである主人公は、人生＝ゲームとして、人生を成功させるためのルール（自己啓発的な対人メソッド）を学んでいきます。ルールを教えてくれるのは、主人公の同級生かつ格ゲートップランカーであるヒロイン。高校生活という舞台で、人生のルールを少しずつ学んで実践していく主人公の成長を描いた物語です。自己啓発本を読んだことがない方などは、この対人メソッドの指南という要素だけでも新鮮で楽しく読んでいただけると思います。

また、この作品の面白いところは、「自己啓発メソッド＝絶対的に正しい」とも言っていないところです。パーフェクトヒロインの指南するルールは理論的には正しいものですが、多感で未完成な高校生活が舞台となっているため、主人公は時折ルールが適応できない場面にも遭遇します。

メインヒロインが提唱する理論的に正しいルールと、あらゆる対人関係を経て主人公自身が導き出したアンチテーゼ的な論理。どちらも完全ではなく、人生を神ゲーにするにはどうすれば良いのかを読者側も考えさせられる面白さがある作品です。

パーフェクトヒロインのダメ出しに注意！

本作の序盤で、格ゲー以外全く人生に興味がない主人公に対してヒロインが強烈にダメ出ししてきます。正論を駆使して猛攻撃してきますので、若干ヒロインに対してのヘイトが上がりやすい構成となっています。

後半まで読み進めると、ヒロインの魅力が少しずつ見えてくると思いますので、是非途中で読むのを止めずに、最後まで物語を見届けていただければと思います。

男女関係なくオススメできる作品

本作は魅力的な高校生キャラクターたちが男女たくさん登場します。ヒロインも数多く登場しますが、イラストも含めてとても魅力的に描かれています。特にハーレム展開もなく、等身大の高校生たちが描かれている物語なので、女性の方でも抵抗なく読める作品ではないかと思います。登場人物たちが直面する問題も、高校生活で実際に起こり得そうなものが多く、共感しやすい点も作品の魅力のひとつです。

更に、モノローグ部分は埼玉ネタなどが散りばめられて面白く読めますので、読み始めたらスラスラと一気に読めてしまうと思います。

以上、簡単にですが作品の魅力を紹介させていただきました。

ライトノベルをあまり読んだことがない方でも読みやすい作品かと思いますので、是非気になった方は書店などで手に取っていただければと思います。

今回も長文をお読みいただきありがとうございます。