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〈試読レビュー〉GA文庫「いつかのレクイエム case.1 少女陰陽師とサウル王の箱」!!

GA文庫の新作「いつかのレクイエム case.1 少女陰陽師とサウル王の箱」!

公式の試し読み部分について、レビューさせていただきます。

いつかのレクイエムって?

いつかのレクイエム case.1 少女陰陽師とサウル王の箱 (GA文庫)

著者:嬉野秋彦

イラスト:POKImari

「箱」を巡り、魔術師たちが東京の夜を駆ける!

「何というか、実に……この国は無法地帯だな」 「居候のくせに、いつもいつも偉そうなんだから――! 」 西洋・東洋の魔術師たちが闇に潜みながら生きる現代。女子高生と陰陽師の二重生活をしているひよりは、同居人の『魔女術』使いレイジと共に行方不明になった父の遺した探偵事務所を経営していた。同業の女性魔術師、史鳳(シフォン)が受けた「箱を探して欲しい」という依頼に協力するひよりだ ったが、簡単だと思われた箱探しは、時を同じくして発生していた連続殺人事件とも繋がり、事態は思わぬ展開を見せることに――! ?

西洋と東洋の魔術が入り乱れる、ウィザーズバトルファンタジー、開幕! !

凸凹コンビの魔術バトル作品

冒頭から、ひよりとレイジは依頼主の囮となるべく、ベンツでの逃走中。敵の魔術師の使い魔を相手に魔術戦闘を繰り広げます。

主人公の鷺沼ひよりは、天台姫宮派に属する陰陽師。使い魔である三面頬(ケルベロスを従えています。ただ、まだ陰陽師としては未熟で、探偵事務所の代表でありながら、レイジの助手的な立場となっている様子

また、レイジは魔女術を用いる熟練の魔術師。実力は相当なもののようで、ひよりが苦戦していた敵の使い魔を、一撃で追い払ってしまいます。ヒルな雰囲気を持つ、英国紳士です。

かつては、ひよりの父が経営していた「地蔵坂上探偵社」探偵社に持ち込まれる様々な依頼を、ひよりとレイジのコンビが解決していく魔術バトル作品になっています。

本格的な魔術設定とバトルに期待

作品の世界観としては、角川スニーカー文庫レンタルマギカの世界観が近いように感じる本作。「レンタルマギカ」のように、元ネタのある本格的な魔術設定が、作品の中に盛り込まれることを期待します。

更に、ひよりは陰陽師という設定のため、どんな術を持っているのかが楽しみです。陰陽師といえばHJ文庫「魔術破りのリベンジマギア」シリーズで描かれているように万能型の印象があり、魔女術を用いるレイジの相性が悪い敵に対しても、フォローが可能かもしれません。

また、レイジというクールな熟練魔術師が既に登場していることから、ジャンルは異なりますが、アニメ「DARKER THAN BLACKのような迫力のあるバトルが中心の作品であっても、面白そうです。

イスラエル王サウルの”箱”とは?

初回は、同業の女性魔術師、史鳳(シフォン)が受けた「箱を探して欲しい」という依頼から、とある連続殺人事件へと巻き込まれていくという展開。サブタイトルの”サウル王”は、イスラエル王国の最初の王で、神に選ばれたとされる人物。彼の”箱”が”連続殺人事件”にどう繋がっていくのか注目です。

他にも、ひよりの父が行方不明となった経緯魔術師レイジがひよりに協力する理由など、冒頭だけでも気になる要素が複数存在。物語の続きが読みたくなる新作となっています。

 

以上、「いつかのレクイエム case.1 少女陰陽師とサウル王の箱」の試読レビューを書かせていただきました。

魔術系作品として面白そうな印象を受けましたので、発売日が楽しみです。是非、興味を持たれた方は、お試しいただければと思います。

今回も長文をお読みいただきまして、ありがとうございます。

いつかのレクイエム case.1 少女陰陽師とサウル王の箱 (GA文庫)