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《内容ネタバレ》「グランクレスト戦記」4巻をレビュー!!

富士見ファンタジア文庫グランクレスト戦記」シリーズ!

4巻についてレビューさせていただきます。

※4巻のネタバレを含みますのでご注意ください。

※ネタバレを希望されない方は、以下の作品紹介記事をご覧ください。

tino-review.hatenablog.com

グランクレスト戦記 (4) 漆黒の公女 (富士見ファンタジア文庫)

4巻内容ダイジェスト

君主会議において和平の方針を固めた連合に対し、着々と戦力を強化する同盟。ヴィラールは、テオとシルーカに自身の領地へと戻るように指示します。

二人は領地経営を進めるため、巡察の旅に出ることに。旅の途中で無限回廊に閉じ込められるハプニングに遭遇するも、お互いの気持ちを確かめ合う良い機会となり、二人は唇を重ねます

マリーネに従属を強制されたスタルクは、同盟を脱退してヴァルドリンドに対抗するも、混沌災害を利用した卑劣な戦法をとったヴァルドリンド軍に大敗。スタルクの大君主パーヴェルは、混乱の最中にマリーネによって直接斬り伏せられます。

さらにマリーネはダルタニア太守ミルザーへと接触。選帝候という餌に加え、マリーネ自身の身体を一夜限りで捧げることを条件に、ミルザーは同盟へ加わることを誓約します。同盟へと加入したミルザーはダルタニア太守サイードを殺害し、その地位を完全に我がものとした上で、マリーネへ協力することとなります。

マリーネは同盟の君主たちに対し、選帝会議の設立を提案。ノルド王エーリクを筆頭に有力な君主たちは、選帝候へと名乗りを上げていきます。連合側が無意味な和平交渉に時間を取られる中、同盟側は大陸統一のための下準備が着々と進みます

大陸歴2013年8月17日、同盟へと加入したダルタニアの船団が、アルトゥークへと侵攻。ミルザーによって故郷を滅ぼされたマルグレットもヴィラールたちと合流し、戦闘へ参加します。激しい海上戦が繰り広げられ、双方に大きな被害を出しつつも、アルトゥーク側が勝利。しかし、ミルザーは未だ健在で、ダルタニア側にも十分な戦力が残っているため、予断を許さない状況が続きます。

大陸歴2013年8月20日、ハマーンエドキア女王が”海の宮殿”でアルトゥーク沖に到着。アルトゥーク海軍は、”海の宮殿”を中心とした円陣で、ダルタニアの再びの侵攻を阻みます。

また、陸でもヴァルドリンド騎士団がアルトゥークへと侵攻。アルトゥークの救援に駆け付けたレガイア伯セルジュの奮闘もむなしく、城門を破られるのも時間の問題となります。そこへキルヒス王ソロンが救援に到着し、ヴァルドリンド兵を駆逐して危機を脱するも、キルヒス軍はヴァルドリンド騎士団の総攻撃を受けてしまいます。結果、キルヒス王ソロンはマリーネによって討ち取られ、聖印を奪われます

大陸歴2013年8月28日、ノルド候エーリクの娘ウルリカが率いる大船団がアルトゥークへと侵攻。既にダルタニアとの海戦で疲弊していたアルトゥーク海軍は、”海の宮殿”も落とされ壊滅状態となります。マリーネは従属国のブルタヴァ、オゼールをそれぞれテオとラシックに奪われるも、ヴィラールを討ち取ってアルトゥークを制圧。大陸統一へ大いなる一歩を踏み出します。

アルトゥークを失った連合が迷走を始める中、テオとラシックは第三勢力を立ち上げることを決意。ただ、現状のテオの爵位では盟主として諸侯が認めない可能性があるため、一旦盟主をラシックに預けて旅に出ることになります。テオは故郷のシスティナの領主となった上で、第三勢力の盟主となるべく戻ってくることを約束し、シルーカを始めとする僅かな仲間を連れてシスティナへと向かいます。

”覚悟”がテーマのエピソード

連合が和平を選択したことで、マリーネに討たれる覚悟をしたヴィラール。同盟が大陸を統一するために、女であることを捨てる覚悟をしたマリーネ。第三勢力として、連合、同盟と渡り合っていく覚悟を決めたテオ。この三人以外にも、ヴィラールと添い遂げる覚悟をしたマルグレットなど、多くのキャラクターが覚悟を決めたエピソードとなりました。

それぞれのキャラクターが作中の世界を必死に生き抜いているように感じられ、非常に臨場感のある作品となっています。

3巻ネタバレレビュー

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