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《内容ネタバレ》「グランクレスト戦記」3巻をレビュー!!

富士見ファンタジア文庫グランクレスト戦記」シリーズ!

3巻についてレビューさせていただきます。

※3巻のネタバレを含みますのでご注意ください。

※ネタバレを希望されない方は、以下の作品紹介記事をご覧ください。

tino-review.hatenablog.com

グランクレスト戦記 3 白亜の公子〈ファンタジア文庫電子応援店限定版〉 (富士見ファンタジア文庫)

3巻内容ダイジェスト

大陸歴2013年3月1日、連合盟主のアレクシス・ドゥーゼ侯爵から、幻想詩連合の君主会議の知らせが届きます。ヴィラールはシルーカとテオを連れて、会議へと向かうことに。

会議の予行演習として、マルグレットの誕生日を祝っての祝宴に参加することとなったテオ。シルーカとダンスを踊っていると、ミルザーに稽古に誘われます。ミルザーの鋭い攻撃を、防御に専念することで何とか防ぎきることに成功。戦い方についてミルザーから皮肉を言われつつも、テオは自身の戦い方を貫きます

25歳の誕生日を迎えたマルグレットは、ヴィラールの契約魔法師を引退。最後の別れを惜しむマルグレットに、ヴィラールは自身の生い立ちについて語ります。クライシェ家から嫁いできたヴィラールの母は、彼が十歳の時に幽閉されていた牢屋で狂死。彼の母は、ヴィラールの幸せを願って、あえて息子から距離をとって死んでいったという話を聞かせた上で、ヴィラールは、マルグレットに自身の元を去って幸せになるよう伝えます。

ヴィラール率いるアルトゥーク及び諸国の軍勢は、君主会議に向けて出発。ハルーシアに向かう途中のフォーヴィスクローヴィスの二国を君主会議への手土産とする為、侵攻を開始します。

フォーヴィス王ジェリコの従属君主ラニはミルザーによって叩き切られ、後詰のラシックにより城も接収されます。また、テオは港湾都市へ侵攻し、ミルザーとは対照的に、民衆を味方につけて戦をせずに君主ラドヴァンを説得。ラドヴァンは同盟から連合へと下り、理想に共感したテオへの従属を希望します。

ラシックはフォーヴィス王ジェリコの城を包囲します。フォーヴィス王側の君主は次々と投降し、ジェリコはラシックとの一騎打ちで敗北フォーヴィス全土がわずか五日で征服されたという報を聞き、クローヴィス王アルフレートも連合への帰順を申し出ます。ヴィラールはその申し出を受諾し、イスメイア国境にて勝利宣言を実施。それは、アルトゥークを包囲していた同盟の網が破れた瞬間でした。

大陸歴2013年5月2日、ヴィラール一行は、ハルーシアへと入り、アレクシス・ドゥーゼの壮麗な居城へと到着します。アレクシスの他、テオが君主を目指すきっかけとなった宿敵、システィナ子爵ペデリコ・ロッシーニとも顔を合わせます。

夜になり、宿舎へと戻ったテオとシルーカの元へ、アレクシスがお忍びで訪問。クライシェ家のマリーネを未だに愛していること。全てを捨ててでも彼女と一緒になりたいこと。大陸全土の君主が争うことなく一つになって欲しいと願っていることをテオたちへ語ります。テオとは公的な場以外では友人として接したいというアレクシスの希望を聞き、テオも同意します。

君主会議が開始し、連合は引き続きアレクシスを盟主とし、同盟と和平の方向で調整することが決定。同盟を倒す千載一遇の好機を失った連合のアルトゥークは、逆にヴァルドリンド全軍の侵攻を受けてしまいます。更に、マルグレットからダルタニア太守のミルザーが同盟に寝返ったという一報が入り、ヴィラールは窮地に陥ります。

政治的な駆け引きを中心に描いたエピソード

ヴァルドリンド軍へ大きな被害を与え、フォーヴィスとクローヴィスも傘下に加えた連合。このまま同盟を飲み込めるはずだった連合ですが、アレクシスの不用意な一言により、ヴィラールを窮地に立たせてしまいます

マルグレットへと語った、自身のクライシェ家の血の呪いが、皮肉にも連合の命運を分けてしまったような結果となりました。

派閥と血縁、各国の政治的駆け引きが中心で、戦記モノとして非常に読み応えのあるエピソードでした。

4巻ネタバレレビュー

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