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《内容ネタバレ》「ようこそ実力至上主義の教室へ」6巻をレビュー!!

MF文庫Jの大人気シリーズ「ようこそ実力至上主義の教室へ」!

今回は原作6巻のあらすじ詳細と考察を記事にしたいと思います。

※原作6巻のネタバレを含みますのでご注意ください。

ようこそ実力至上主義の教室へ 6 (MF文庫J)

6巻内容ダイジェスト

体育祭が終わり、新旧生徒会の交代式の日。2年Aクラスの南雲が生徒会長に就任し、早速生徒会役員の任期無制限化、生徒会役員募集枠の常設化を実施。更に、会議による多数決での役員除名規約も作成し、伝統的な生徒会のシステムを撤廃していくことを宣言します。

また、1年Dクラスにも体育祭後にいくつか変化が生じていました。須藤が授業を真面目に受けるように変わり、クラスにもまとまりが生まれ始めます。また、綾小路は体育祭で足が速いことが発覚し、クラスメイトの佐藤に連絡先を求められたり、池や山内が寄り付かなくなったりと、少なからず彼の周囲に影響を与えました。

二学期の中間テストの結果発表日。Dクラスは退学者を出すことなく試験を乗り切ります。更に最下位常連だった須藤が躍進し、下から12番目の成績まで上昇。堀北の期待に応えようと、努力した結果が現れました。

また、二学期の期末テストに向けた小テスト。その結果が次の期末試験で大きく影響することを茶柱先生が説明します。期末テストは「クラス内の誰かと2人1組のペア」を作って挑み、ペア二人の合計点数で評価されます。全8科目ごとに最低ボーダーの60点が設けられているほか、総合点においても700点前後のボーダーが設置される予定。

また期末試験の問題は生徒側が作成し、希望するクラスに「攻撃」することが可能。迎え撃つクラスは「防衛」することになります。両者はクラスの総合点で競い、勝ったクラスが負けたクラスから50クラスポイントを取得。なお、直接対決の場合は100ポイントが変動します。また、生徒側が作成した問題は教師がチェックするため、指導領域を超えるものなど不備があれば全て修正されます。

茶柱先生の説明を聞き終え、綾小路たちは作戦会議を開催。小テストの法則については平田を中心に上級生へ聞き込みを実施すること。また、ペーパーシャッフルテストではCクラスを狙うことが決まり、その場は解散となりました。

また、Cクラスでは内通者の炙り出しが行われます。龍園の脅しに真鍋、山下、藪の三人は屈して、スパイに仕立て上げられた経緯を自白。黒幕の正体は不明なものの、軽井沢恵”が関係していることは知られてしまいます。

Dクラスのホームルーム、堀北は体育祭での自身の行動を謝罪し、小テスト攻略への協力をクラスメイトに要請します。小テストの最高得点と最低得点同士がペアになり、次は2位と下から2番目がペアになる~という法則を説明し、計画的にペアを作ることを提案します。
Dクラスのメンバーは堀北たちの提案に従って小テストを受け、理想的な組み合わせに調整することに成功。更にペーパーシャッフルはCクラスとの直接対決に決まり、堀北たちは問題作りと勉強会の開催に取り掛かります。
そんな中、クラスメイトの三宅長谷部が堀北たちに相談に現れます。彼らは得意科目が重なっており、科目ごとのボーダーに届かない可能性があるという相談。事情を聞いていた幸村が二人に個別で勉強を教えることになり、綾小路がサポートすることになりました。
櫛田からDクラスの問題がCクラスへ流出することを懸念した綾小路は、堀北へ対策を打つように指示。堀北は正攻法で櫛田を説き伏せることにします。堀北は期末テストでの”賭け”を櫛田へ提案。櫛田が得意な数学で勝負し、櫛田が勝てば堀北と綾小路が自主退学、堀北が勝てば今後櫛田は敵対することなく協力し、更に綾小路へ「中学時代の事件」を説明するという内容で、賭けが成立することになりました。
綾小路は三宅、長谷部、幸村たちと勉強会を通じて親睦を深めていると、Cクラスの龍園が黒幕を探りに訪れます。龍園は椎名ひよりを残して立ち去ったため、綾小路たちは彼女と会話することに。ひよりは、龍園が踏み潰した長谷部のコーヒーを弁償しつつ、CクラスではDクラスに潜む黒幕が話題になっていることを話します。

勉強会の帰り、長谷部の提案で、佐倉も含めて”綾小路グループ”が結成。早速映画をグループで見に行くことになり綾小路が喜んでいると、軽井沢からの連絡が入ります。軽井沢からひよりに関する報告を受け、必要な指示を綾小路側からも通達。一旦連絡を終了しますが、軽井沢は綾小路の誕生日に気付き、追加でバースデーケーキのスタンプを送信。自身の誕生日に唯一気付いてくれた軽井沢に驚き、メッセージを消すのに少し抵抗を覚えます。

映画の後、期末テストに向けた最後の打ち合わせを開始。軽井沢が櫛田に絡み、ジュースをぶちまけます。平田に諭され、軽井沢は櫛田へ謝罪。クリーニング代を払って、仲直りします。

期末試験3日前、堀北はDクラスを代表して試験問題を提出に向かいます。しかし、櫛田が既に自身で用意した試験問題を提出済みで、茶柱先生に受取りを拒否されます。櫛田が作成した問題は既にCクラスにも共有されており、絶体絶命の状況。しかし、事前に茶柱先生と口裏を合わせていた堀北は、実際には櫛田の問題の受理を阻止していました。堀北は、櫛田と龍園たちCクラスに問題がすり替わったと思い込ませ、彼女たちを出し抜くことに成功します

期末テストがスタートし、Dクラスは順調に試験を消化していきます。櫛田は数学の問題をCクラスから提供されていましたが、実際の問題は異なっており、堀北との賭けには負けてしまいます。賭けの条件を守り、今後”堀北”の邪魔をしないことを誓いますが、綾小路への妨害は賭けの対象外であることを言い残し、櫛田は去っていきます。

櫛田は自分を裏切った龍園を問い詰めるも、”問題分が実は堀北の提出した物が受理されていたこと”や、”櫛田が退学に追い込まれそうになっていたこと”を逆に教えられます。軽井沢がジュースをぶちまけてきたことまで仕組まれていたという事実を知り、櫛田は驚愕。龍園は自身の策をDクラスの黒幕に破られたことで、本格的に正体を突き止めるべく、行動を開始します。

軽井沢の描写と龍園とのクライマックス

6巻では”綾小路グループ”も結成され、新たな人間関係を築き始めた綾小路。中でも、龍園との決着に向けて、綾小路と軽井沢の信頼関係を示す描写が複数差し込まれていました。綾小路の良き協力者になりつつある軽井沢が、次巻で龍園に狙われるという状況”唯一綾小路の誕生日に気付いたヒロイン”という、読者側の好感度にブーストがかかる描写を入れることで、より次巻で”救われてほしい”ヒロインの演出に成功しています。

メインのストーリーを進めつつ、次巻の舞台をより魅力的な舞台にするための下準備もしっかり済ましてしまう部分に、衣笠先生の巧さを感じたエピソードでした。

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