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富士見ファンタジア文庫「デュシア・クロニクル 十二騎士団の反逆軍師」魅力をご紹介!!

富士見ファンタジア文庫「デュシア・クロニクル 十二騎士団の反逆軍師」!

ネタバレなしで作品の魅力を紹介します!

※新作のため、内容ネタバレ記事は発売日の二週間後を目安に投稿予定です

十二騎士団の反逆軍師って?

デュシア・クロニクル 十二騎士団の反逆軍師〈リヴェンジャー〉 (ファンタジア文庫)

著者:大黒尚人

イラスト:ゆらん

少年騎士は復讐を誓い伝説の軍師となる。本格戦記ファンタジー!

反帝国派の希望・軍師アートルム卿。その正体は、かつて帝国最強の黒天十二騎士団に所属し【鴉】の異名を持つ少年シオン。辺境の王国騎士セレインとの出会いから、西方大陸の歴史を変える復讐の戦いが幕を開ける!!

武勇と知略を兼ね備える英雄

本作の主人公”軍師アートム卿”であるシオンは、若くして帝国最強の黒天十二騎士団の【鴉】の異名を持つ天才児。更に、”初代”軍師アートム卿から知略を二年間学んだシオンは、二代目”軍師アートム卿”となります。

強くて頭の回転も速い大英雄ですが、普段は正体を隠して風来坊のように立ち振る舞います。戦いの裏で暗躍する最強の主人公が、母国でもある帝国への復讐を目指す物語です。

騎士たちの迫力ある異能バトル

本作中には”魔法”は描かれておらず、騎士たちは”源力(エーテル)”というチャクラ様のエネルギーを駆使して戦います。

主人公はエーテルを発展させた〈風陣〉という”風を操る”特殊な異能を持っており、強者同士の異能バトルも読み応え十分です。フルメタル・パニック アナザーを書かれていた先生でもあり、戦闘シーンの描写は素晴らしい完成度だったと思います。

ただ、人物絵はとても魅力的なゆらん先生ですが、戦闘絵が少し躍動感と迫力に欠けてしまっている印象。そこだけが少し残念に思いました。

人物描写も丁寧に描かれている作品

主人公やその周辺の味方はもちろん、敵の宰相や旧友まで丁寧に人物像が描かれており、それぞれの登場人物が”自分たちの矜持”に従って行動しているように読めました。

敵のキャラクター描写が深いと、そちらにも感情移入できるため、単調な勧善懲悪の物語とは違った多方向の面白さを感じることが出来ます。

シオンが今後どのような生き方を選択するのか、楽しみな作品です。

 

以上、本作の魅力について本編のネタバレなしでご紹介させていただきました。作品全体を見ても、非常に完成度の高い作品ですので、是非ファンタジー軍記モノが好きな方はご覧になってください。

今回も長文をお読みいただきまして、ありがとうございます。

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