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《内容ネタバレ》「ラストエンブリオ」3巻をレビュー!!

竜ノ湖太郎先生の問題児シリーズ第二部となる「ラストエンブリオ」!

今回は3巻となる「ラストエンブリオ~暴走、精霊列車!~」についてレビューします。

※3巻の内容ネタバレを含みますので、ご注意ください。

ラストエンブリオ (3) 暴走、精霊列車! (角川スニーカー文庫)

3巻内容ダイジェスト

ドイツ共立粒子体研究所”ユミル”、星辰粒子体を用いた実験を進める焔とエドワードたち。NBCR兵器を体現可能で、更にNBCR兵器を無力化させる機能をも持つ”全局面兵器”。アヴァターラの殿下こと”カルキ”が現れ、星辰粒子体を用いた”生命の大樹”計画に危惧しますが、B.D.Aを用いた若木のメルトダウン実験を見て納得。人間のB.D.A使用に関しても、人体実験を行えば研究は飛躍的に進むため、”敵組織”は人体実験を行っている可能性が浮上します。

また、焔はエドワードから、星辰粒子体に高い適合率を持つ人間を二人示唆されます。その二人の息子は胎児の時点から実験されている可能性があり、その二人がいればB.D.A研究は飛躍的に進むことを示されます。

南アメリカ大陸・ブラジル連邦共和国十六夜とプリトゥは”天の牡牛”の発生源の手がかりを追って、アマゾンを探索します。箱庭に帰る手段が見つからない十六夜は、帝釈天の経営するセキュリティー会社に一時的に勤務。毘沙門天のザルな経理管理を全て見直し、今や”経理部長”の名誉を手に入れていました。

焔からの電話で、天然痘ミノタウロスと、大嵐”天の牡牛”を作った組織は別々で、少なくとも二つ以上の敵組織が存在することが判明十六夜たちは継続して”天の牡牛”を作り出したE.R.Aを捜索します。すると、二人は水素爆発を攻撃手段とするアルビノの少女に急襲されます。”水素”を操れるアルビノの少女は、大河を水素と酸素に解離させて分解し、更に水蒸気を作り出して”天の牡牛”を作り出したことが判明。二人は彼女を拘束します。

孤児院にて、二十四回目の横領を責められる御門。今回は五億を使い切ったとして、焔と鈴華も相当頭にきています。結局、太陽主権戦争に参戦する焔たちのために、必要な装備一式を揃えたことで五億を使ったことを知り、御門は釈放されます。御門からギフトカードを受け取った焔たちは、箱庭へと向かいます。

箱庭に転送された鈴華と彩鳥は、焔と御門が一緒にいないことに気付きます。彼らが借金返済のためにエキシビジョンマッチに参戦させられたことを聞き、偶然出会った”ノーネーム”の春日部耀と共に太陽主権戦争会場に向かう精霊列車に乗り込みます。

一方、精霊列車内のエキシビジョンマッチに借金のカタで参加させられた焔。御門の会社の上杉は巻き込まれ、御門の息子であるアルジュナも負債を抱えていた為、一緒に参戦することになります。黄道と赤道の合計二十四の星獣のうち、十戒の試練”と共通する獅子、海牛、龍、蟹、猪の五種。ゲームがクリアできなかった場合、負債は二倍になると聞かされた焔は、涙を呑んでアステリオスを召喚して殴り、ポイントを入手します。

アルビノの少女を拘束していたプリトゥと十六夜のもとに、アヴァターラの”英雄殺し”第六の化身パラシュラーマが現れます。パラシュラーマは”原初神格・梵天槍”を使用し、十六夜は黒ウサギから借りていた”疑似神格・梵釈槍”で対抗。パラシュラーマから、自身が依り代にしているアルビノの少女が”黒人のアルビノ”であることを聞いた十六夜は動揺。そこへ白髪金眼の少年が現れ、十六夜、プリトゥ、パラシュラーマを箱庭の太陽主権戦争第一回戦の会場へ転移させます。

精霊列車にて、やっと人心地つけた焔は温泉に入ることに。そこで焔はジン=ラッセと出会います。焔はジンがアヴァターラの一員であることに気付き、アルジュナも交えて話し合うことに。彼ら三人は、”兄”の話題などで意気投合し、ジンも焔になら本当のことを話しても良いと判断するのでした。

白夜叉からアナウンスのあり、太陽の主権戦争第一回戦は”失われた大陸”で行われることが判明。参加者たちの大歓声と共に、精霊列車は目的地へと向かいます。

ゲーム詳細

『太陽の主権戦争 第一回エキシビジョンマッチ』

・ゲーム概要

①数多現れる怪物を退け、太陽のゲームに関連する怪物を打倒(持ち込み可)

②エキシビジョンの開催は一日一回。計二十四回。

③時間制限あり。一刻以内にクリア出来なければ、次の日に持ち越し。

④太陽の主権戦争の本選が続く限り何度でも開催。

・勝利条件

連日ゲームを行い、合計十二匹打倒したチームが第一回優勝者。

・恩賞条項

一匹につき恩賞が一つ授与。優勝者は本選を一度だけ有利に進行可

・参加条件

何者でも参加可能。飛び入り乱入歓迎。

・強制参加

負債を持つものは一つのチームとして参加し当ギフトゲームで返済すべし。

TIPS

《B.D.A》

等速粒子加速器の略称。俗に1秒の定義とされる32.768kHzの周波数を発する。体内に取り込まれた星辰粒子体を”1秒の定義”に則り血中を秒速・約三十三万回転循環させることが可能加速器。この驚異の性質が、第三永久機関として成立する所以です。この時の粒子体の速度は光速の十倍以上

《1秒の定義》

クオーツ時計が1秒を計測する為に使われる振動数32.768kHzを指し、時計内に埋め込まれた結晶石に電磁波を与えた時に発生する振動数です。

《E.R.A》

環境粒子加速器の略称。星辰粒子体が一定濃度存在する大気中で使用可能で、”天の牡牛”なども構成可能。

《”B.D.Aが使用可能な人間”の定義》

人体の寿命を延ばすためには、体内血管の約10%が星辰粒子体に変貌している必要があります。自然な世代交代による粒子体の細胞の書き換えは1%以下の振れ幅の為、100年以内での人間でのB.D.A実用化は不可能。

《赤い結晶体》

星辰粒子体の”原典”を体内に秘めた人間の細胞サンプルの一部。その人間は体内血管だけでなく心臓なども粒子体によって変質されている可能性があり、胎児から実験対象とされていた可能性。

《護法十二天

箱庭で顕現しているのは、以下の七神。

軍神”インドラ”、地母神”プリトゥヴィ=マータ”、太陽神”スーリヤー”、創造神”プラフマー”、極東神”イザナギ”、鉄扇公主”ラクシャーサ”、財宝護神”毘沙門天

また、一つの世界が受け止められる生来の神霊の数は、三神が限界というルールも存在。

 

以上、3巻についてネタバレと用語考察記事を書かせていただきました。

今回も長文をお読みいただきまして、ありがとうございます。

4巻ネタバレレビュー

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