《内容ネタバレ》「ようこそ実力至上主義の教室へ」1巻をレビュー!!
MF文庫Jの大人気シリーズ「ようこそ実力至上主義の教室へ」!
今回は原作1巻のあらすじ詳細と考察を記事にしたいと思います。
※原作1巻のネタバレを含みますのでご注意ください。
1巻内容ダイジェスト
4月、東京都高度育成高等学校に入学した綾小路清隆は1年Dクラスへ配属。人間関係の構築に不慣れな綾小路は、同じクラスで隣の席の堀北鈴音と、少しずつですが交流をスタートさせます。
高度育成高等学校は、日本屈指の進学・就職率を誇る名門高校。学生たちは毎月1日に振り込まれるポイントで敷地内のモノを全て購入することが可能です。また、生徒は敷地内の寮での生活を強要され、敷地外への外出はもちろん、外部との連絡も一切禁止となっています。ただ、敷地内にはレジャー施設も完備されており、不自由を感じないように配慮されています。
実力主義の高校らしく、プールの授業では男女別に50m自由形でタイムを競うことに。1位には5,000ポイントがボーナスとして支給されるという授業でしたが、男子は大企業の跡取り息子で頭脳明晰・スポーツ万能の高円寺が優勝。女子は水泳部の小野寺が勝利してボーナスを得ました。
ある日、綾小路はクラスメイトの櫛田から、堀北と仲良くなりたいという相談を受けます。綾小路の協力により、堀北と話すことができた櫛田ですが、堀北はキッパリと友人になることを拒否。結局彼女たちは仲良くなることができず、解散となりました。
Dクラスの面々は、初日に振り込まれた10万ポイントで豪遊し、授業もサボったり遅刻したりとやりたい放題。結果、多数のポイント減点行為により、5月1日にDクラスへ支給されるポイントは0となってしまいました。実はクラス分けにも意味があり、優秀な生徒はAクラスへ、ダメな生徒はDクラスへと配属されているという事実を知って、驚愕するDクラス。更に定期テストで赤点を一つでも取った者は”退学”というルールも存在し、今まで勉強していなかった者たちは焦り始めます。
平田を中心に勉強会を開始するDクラス。しかし、成績下位の須藤、池、山内は勉強会に参加せず、堀北は我関せず状態。クラスにまとまりはなく、各々好きなように行動してしまいます。
堀北は自身がDクラスに配属された意味がわからず、担任の茶柱先生を追及。しかし、茶柱先生は堀北が間違いなくDクラスであることを告げ、不満があるのならばクラスポイントを稼いでAクラスを目指せば良いと話します。堀北は、自身の評価には納得できないものの、Aクラスを目指すことにします。
堀北はDクラスの落ちこぼれ三人組を誘って勉強会を実施するも、難ありな性格の堀北が原因で全く会が成立せず、三人組は怒って帰ってしまう事態に。堀北も三人組を見放し、自身の勉強に専念することにします。
堀北を置いて、勉強会会場である図書館を出た綾小路は、三人組を集めるのに協力してくれた櫛田を探します。普段の櫛田からは想像できない”罵詈雑言”を吐いている櫛田を、屋上で見てしまった綾小路。見られたことに気付いた櫛田から、「誰かに話したら容赦しない」と脅されます。綾小路は、表と裏のどちらの顔が本当の櫛田なのか、分からなくなってしまいます。
夜寝付けなかった綾小路は、自販機に飲み物を買いに行く途中で、堀北と生徒会長が言い合いをしている現場を見かけます。生徒会長が堀北を投げ飛ばそうとしたため、綾小路は焦って助けに出ます。生徒会長は堀北に”死に物狂いで足掻け”と言い残し去っていきます。
堀北から生徒会長が兄だという事実を聞き、状況を把握する綾小路。彼は堀北が今後Aクラスを目指していくために、彼女の欠点を指摘する事にします。堀北の欠点は”他人を足手まといだと決めつけ、最初から寄せ付けずに突き放していること”。相手を見下すその考え方が最大の欠点だと本人へ伝えます。
次の日から堀北は、櫛田に協力を依頼して三人組の学力アップを図ります。三人組は授業中も集中して勉強に取り組むようになり、少しずつ順調に勉強会も回り始めます。
テストが近付いてきたころ、堀北たちはテスト範囲を間違えていることを指摘されます。急いで茶柱先生に確認すると、連絡漏れしていたとのこと。堀北たちは焦るも、正しいテスト範囲をクラスに共有して勉強を続けます。
綾小路はテストの保険のため、上級生から過去問を入手。小テストも含めて前年度とほぼ同じ問題であることを確認し、テストの直前に櫛田を通してDクラス全員に配布します。
過去問の効果もあり、上々の成績を収めるDクラス。しかし、英語の過去問を寝落ちして解けていなかった須藤が、1点足りずに赤点になってしまいます。堀北が茶柱先生に食い下がるも、赤点を撤回してもらうことはできませんでした。
屋上で煙草を吸っている茶柱先生のところへ向かう綾小路。彼はポイントで須藤の英語の点数”1点分”を購入したいと申し出ます。綾小路の後を追いかけてきた堀北と共にポイントを支払い1点を確保。これにより須藤の赤点は回避され、退学は取り消しとなりました。
無事、誰も欠けることなく中間テストを乗り切ったDクラス。堀北は引き続きAクラスを目指し、綾小路はひとまず堀北を応援することにします。
最高に面白い実力至上主義の高校生活
本作の舞台設定は非常に面白く、高校生活の日常イベントである”テスト”や”授業”などが、全て”競争の場”に変わり、日々の生活の中にも緊張感を持たせることに成功しています。
設定のディテールに粗さはありますが、非常に盛り上がる舞台設定ですし、今後、Dクラスのメンバーがどこまで登っていけるのかが非常に気になります。
多様な人物描写による魅力的なキャラクターたち
テストの成績や普段の授業、SNSでのやり取りなどのシーン描写で、登場人物たちの色々な面を知ることができ、読者が彼らに魅力を感じやすくなる構成となっています。
さらに、本作に登場するキャラクターたちは、殆どが何らかの背景や謎を持っています。主人公の綾小路はもちろん、平田、高円寺など、まだまだ謎が多いキャラクターに溢れています。
多彩な人物描写と、多くの謎・背景がキャラクターたちそれぞれの魅力を高める効果を示しているように思います。
以上、内容ネタバレとレビューを書かせていただきました。
アニメも放送されましたが、原作の方が細かく描かれていますので、気になった方は是非原作を手に取っていただければと思います。
今回も長文をお読みいただき、ありがとうございます。
2巻ネタバレレビュー