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オーバーラップ文庫「転生勇者の成り上がり」シリーズの魅力をご紹介!!

オーバーラップ文庫「転生勇者の成り上がり」シリーズについて魅力をご紹介します!

転生勇者の成り上がりって?

転生勇者の成り上がり 1 堕ちた英雄 (オーバーラップ文庫)

著者:雨宮和希

イラスト:むつみまさと

勇者アキラ――人々のため聖剣を振るい戦った彼は、突如として女神の加護を無くし周囲の失望の中で命を落とした

そして時は流れ――『堕ちた英雄』と呼ばれたアキラの記憶が、貴族の少年レイの中で蘇る。自分が何故転生したのかはわからない。しかしレイは、今度こそ聖剣のような借り物ではない自分自身の力を磨き上げ、本物の強さを手に入れて英雄となることを誓うのだった。新たな人生で得た家族や親友と共に、鍛練と実戦を重ねていくレイ。そんな彼に、前世からの因縁が立ちはだかり……!?

これは力を失った勇者が真の最強へと成り上がり、全てを守り抜く英雄譚――。

”後悔”から始まる物語

女神の加護を宿した聖剣により勇者となったアキラは、結局守りたい者を守れず、失意の内に命を落としてしまいます

記憶を残したまま、貴族の三男坊レイとして転生したアキラ。今度こそは、守りたいものを守れる勇者となれるように、自身の力を磨き上げる努力を始めます。この”後悔”から始まっていく彼の新しい人生は、とても分かりやすくて共感しやすい”人間臭い”物語だと感じました

前世とは違い、努力しながら力を付け、前世の因縁と向き合っていく主人公はとても魅力的なキャラクターだと思います。

アキラの戦う理由”アリア”

勇者だったころのアキラが愛し、最も守りたかった存在。転生後、彼女の安否については全く分かっていません

アリアという存在は、勇者アキラにとって最も重要であり、後悔の対象でもあるキャラクターです。彼女が今後の展開でレイの人生にどのように関わり、どんな影響を与えるのかは本作の最も重要なポイントだと思います。

王道でキャラクターが丁寧に描かれた良作

本作のストーリーは基本的に王道をたどります。王道から外れた尖った作品が好きな方や、驚きの展開などを期待されて本作を読まれる場合は、少し物足りなく感じられるかもしれません。ただ、キャラクターたちのやり取りはとても丁寧に描かれていますし、構成もしっかりと練り込まれていますので、物語としての完成度はとても高い作品だと思います。

転生系の作品が多く刊行される中、奇をてらわず、ストイックに”良い作品であること”を突き詰めて作られています。転生モノが好きな方であれば、購入して間違いのないオススメのシリーズです。

 

2017年10月25日には2巻が発売される予定のシリーズですので、気になった方は是非手に取っていただければと思います。