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〈試読レビュー〉富士見ファンタジア文庫新作「魔王は服の着方がわからない」!!

富士見ファンタジア文庫の新作「魔王は服の着方がわからない」の試読をレビュー!

魔王は服の着方がわからないって?

魔王は服の着方がわからない (ファンタジア文庫)

著者:長岡マキ子

著者・監修:MB

イラスト:U35

オタクでも魔王でも、オシャレになって恋がしたい。

理想の妃を見つける為、異世界から日本の高校へ入学したオタク魔王ダイバルド。早速一目惚れした少女に声を掛けようとするも、場違いな魔王服を咎められ、クラスメイトの瑛美からファッションを学ぶことになり!?

ラノベ版のファッション指南書

本作の主人公は、人間界のファッションを分かっていない魔王。アパートの隣に住んでいるオシャレな女の子にコーディネート術を教えてもらい、ファッションを学んでいくというストーリー。

コンセプト的には弱キャラ友崎くんなどが近い印象。ただ説明文が多く、若干ファッションの教科書を読んでいるような感覚になり、あまりライトノベルを読んでいる感じはしませんでした。

媒体を間違えた可能性

本作は"ファッション"をメインテーマの一つとしていますが、ライトノベルという媒体上、服のイメージも文章で表現する必要があります。服のサイズ感や「ドレス」と「カジュアル」のバランスなどを謳っている以上、視覚的な説明があった方が分かりやすく、媒体はライトノベルでなく漫画の方が良かったかと思います。

構成監督をされているMBさんが、既に同じテーマで漫画を出版されているため、今回はライトノベル版での発売となったのかもしれません。ですが、試読部分を読む限り、テーマと媒体の相性が良くないように感じます。

流行が変動しやすいテーマ

また、本作の"ファッション"というテーマ自体が移り変わりやすいもののため、数年で内容が時代遅れになる可能性もあります。

作中で話題となっている丈感やサイズ感など、数年後に読むと古く感じてしまい、作品に共感しにくくなる予感

賞味期限が短いテーマとコンセプトですので、ライトノベルとしては難しい題材だと感じました。

 

以上、試読部分を読んだ際に感じたことを紹介させて頂きました。

今回も長文をお読み頂き、ありがとうございます。