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富士見ファンタジア文庫「グランクレスト戦記」シリーズの魅力をご紹介!!

富士見ファンタジア文庫から刊行されている「グランクレスト戦記」!

ロードス島戦記の水野先生が描く本格ファンタジー作品です。

グランクレスト戦記って?

グランクレスト戦記 1 虹の魔女シルーカ (富士見ファンタジア文庫)

著者:水野良

イラスト:深遊

混沌がすべてを支配する大陸。人々は混沌により生じる災害に怯え、それを鎮める力“聖印”を持つ者、君主に守られ生きてきた。だが、いつしか君主たちは「人々の守護」という理念を捨て、互いの聖印と領土を奪い合う戦乱へと突入していく―理念なき君主たちを軽蔑する孤高の魔法師シルーカと、故郷を圧政から解放するべく修練の旅を続ける放浪の騎士テオ。「わたしは騎士テオの聖印と契約し、永遠の忠誠を誓います」ふたりが交わした主従の誓いは、混沌と戦乱の大陸に変革の風をもたらすのか!?秩序の結晶である“皇帝聖印”を巡り繰り広げられる大戦記ファンタジーが、いま始動する!!

混沌と聖印の物語

本作の舞台は、混沌(カオス)という謎の物質が満ちた世界。カオスは、自然律を乱し、魔物を生み出し、天変地異を起こします。人々はそれらを混沌災害と呼び、それを祓うことのできる秩序の結晶”聖印(クレスト)”の持ち主"君主(ロード)”を民衆は称えました。

時は流れ、カオス濃度が下がった時代。クレストは権力争いの道具に成り下がりました。本作の主人公テオは、そんな権力争いの余波で故郷を失った青年。そして、彼を支える魔法師のシルーカは、権力に溺れるロードたちを嫌う女性。そんな二人が出会い、混沌に満ちた世界を切り開いていく物語が、本作”グランクレスト戦記”です。

上下関係を分かりやすくする聖印

混沌を祓うために、混沌から生まれた秩序の結晶”聖印”ですが、君主たちの上下関係を明確に示す側面もあります。聖印は統合、割譲が可能なため、敵対勢力の聖印を奪うことで相手を破滅させることも、割譲することで配下を増やすことも可能になります。

また、聖印の強大さによって君主の格も決まるため、本作の世界では君主間の上下関係は分かりやすいものになっています。

本格派の王道ファンタジー

異世界ファンタジーの作品は数多く出ていますが、意外と本作のような王道のファンタジー作品は数が少ない印象です。ベテラン作家の水野先生が描かれているため、舞台設定やストーリーラインのクオリティが高い水準に完成されています。キャラクターたちからも、泥臭くこの混沌世界を生き抜いている生命力を感じ、一度読みだすと目が離せない作品となっています。

また、イラストを担当されている深遊先生は、鋼殻のレギオスを以前担当されていました。ファンタジー世界を色鮮やかに描かれる先生なので、口絵や挿絵にも注目の作品です。

 

以上、「グランクレスト戦記」シリーズの魅力についてネタバレなしで紹介させていただきました。

2018年にアニメ化する予定の作品でもありますので、もし興味をもたれたら是非アニメからでもご覧になってください

今回も長文をお読みいただきまして、ありがとうございます。