《内容ネタバレ》「問題児たちが異世界から来るそうですよ?」5巻をレビュー!!
竜ノ湖太郎先生の問題児シリーズについて、5巻をレビューしていきます!
「問題児たちが異世界から来るそうですよ?」~降臨、蒼海の覇者~について、内容のネタバレと考察をしていきます!
※5巻のネタバレを含んでいますので、ご注意ください。
5巻内容ダイジェスト
アンダーウッドの収穫祭。”龍角を持つ鷲獅子”客分の蛟劉の案内で、黒ウサギは地下書庫へ十六夜を呼びに行きます。黒ウサギと十六夜は蛟劉に只者ではない雰囲気を感じ取りますが、蛟劉からは何も聞き出せませんでした。
場面は変わって、収穫祭のギフトゲーム会場。狩猟部門に参加している耀と飛鳥は、”六本傷”と同盟を結んでペリュドンを狩っていました。耀と飛鳥はガロロの指示で能力に制限をかけて参加したため、結局優勝は”クイーン・ハロウィン”のフェイス・レスに奪われてしまいます。
また、アンダーウッドの大樹・会議室では、”ノーネーム”と”六本傷”の同盟の交渉がスタート。ジンの隠し玉、”ノーネーム”による「”金剛鉄の鉱脈”の採掘」が決め手となり、”六本傷”代表のポロロは同盟を受け入れます。
後日、”アンダーウッド”会議室。”ノーネーム”、”六本傷”、”ウィル・オ・ウィスプ”の代表者が同盟の契約のために集合。”金剛鉄”関連の配分を5:3:2で合意します。ただ、連盟旗を作るには”旗を所持した三つ以上のコミュニティ”が必要なため、ウィル・オ・ウィスプ”がもう一つのコミュニティを見繕うことになりました。
”六本傷”主催の立食会場。ギフトゲームを終えた耀は、凄まじい勢いで立食用に用意された食事を平らげていきます。その様子を見ていた”二翼”の長で幻獣のグリフィスが難癖をつけたのがキッカケで、耀と口論に発展。前回の戦いで翼を失ったグリー、龍角を失ったサラの二人をグリフィスが罵ったことで、耀が”二翼”の取り巻きを攻撃。完全に戦闘へと移行しようとした瞬間、蛟劉が仲裁して両者を戦闘不能にします。
サラとポロロ、グリフィスたちの参加する連盟会議で、”二翼”と”ノーネーム”の決着及び、”龍角を持つ鷲獅子”の次期階層支配者を決める戦いを、収穫祭の『ヒッポカンプの騎手』で決めることに。『ヒッポカンプの騎手』で”ノーネーム”が勝利すれば、彼らが次期階層支配者を決め、”ノーネーム”以外が勝利すれば、次期階層支配者はグリフィスという条件で調整が完了します。
満を持して始まるギフトゲーム『ヒッポカンプの騎手』。開始早々、フェイス・レスの水着切り裂き攻撃で90%程度が脱落するも、飛鳥は十六夜の援護で難を逃れます。トップを争いつつ、勝利条件である海樹の果実を回収する飛鳥とフェイス・レス。しかしそこへ、蛟劉が乱入。蛟劉はこのゲームで優勝することで、長年会いたかった孫悟空と再会できる約束を白夜叉としていました。
十六夜と蛟劉が戦闘を開始。十六夜は初めて身体能力的に格上な者との戦闘になり、苦戦します。しかし、底の見えない十六夜は次第に蛟劉の動きに付いていけるようになり、勝負は拮抗。結果、勝負を改めるということで蛟劉がリタイヤします。
飛鳥はグリフィスを殲滅してきた耀と合流し、フェイス・レスとの決戦に挑みます。耀の作り出した隙に飛鳥がフェイス・レスを抜き去り、最後はギフトを使ってフェイス・レスの蛇腹剣を燃やして勝利します。
無事、南の守護者としてサラが階層支配者になり、グリーも”ノーネーム”へ移籍することが決定。蛟劉も東の階層支配者に任命され、自由になった白夜叉は魔王連盟の一人”マクスウェルの魔王”と対峙することになります。
七天妖王(七大大聖)が登場
白夜叉が階層支配者を最初に依頼しようとした”牛魔王”、覆海大聖の”蛟劉”、蛟劉が会いたいと言っている斉天大聖”孫悟空”、混天大聖の"迦陵”と、四人が物語に関わってきました。まだ牛魔王と孫悟空のキャラクターは、5巻まで登場していませんが、かなりの強さだと思いますので期待です。
また、鵬魔王は”大鵬金翅鳥”の要素も持ち、”迦陵”の名で呼ばれていることから極楽浄土の人頭鳥身の生物”迦陵頻伽”の要素も入っている様子。相当な神格を持っていると予想されます。
飛鳥と耀がフェイス・レスに一矢報いた!
アンダーウッドに来てから何かと飛鳥と縁があったフェイス・レス。今までやられっぱなしでしたが、5巻ではとうとうギフトゲーム『ヒッポカンプの騎手』で一矢報いることが出来ました。
成長が止まらない飛鳥と耀の今後が楽しみです!
ギフトゲーム詳細
『”アンダーウッド”の収穫祭・狩猟部門』
・主催者
”龍角を持つ鷲獅子”連盟
・参加者資格
自由参加(前日までに要申請)
・ルール規定
一、コミュニティごとに戦果を競う(ゲーム内での同盟は可)。
二、亜人を含む人類は狩猟用の武具を着用すること。
三、勝敗は獲物の総重量をポイントにして決する。
四、角付きの戦果には加点有り(奉納・祭具としての寄付を認めた場合に限り)。
五、期間は前夜祭の正午から夕暮れまでとする。
『ヒッポカンプの騎手』
・主催者
”龍角を持つ鷲獅子”連盟
・参加者資格
一、水上を駆けることが出来る幻獣と騎手(飛行は不可)。
二、騎手・騎馬を川辺からサポートする者を三人まで選出可。
三、本部で海馬を貸し入れる場合、コミュニティの女性は水着必着。
・禁止事項
一、騎馬へ危害を加える行為は全て禁止。
二、水中に落ちた者は落馬扱いで失格とする。
・勝利条件
一、”アンダーウッド”から激流を遡り、海樹の果実を収穫。
二、最速で駆け抜けた者が優勝。
TIPS
《魔王アジ=ダカーハ》
ゾロアスター教に登場する怪物”アジ=ダハーカ”のアナグラムで、インドの蛇ヴリトラとも同一視されている存在。3頭3口6目の容姿で、頭はそれぞれ苦痛、苦悩、死を表しているとされ、蛇とドラゴンのイメージを合わせた、”有翼の龍蛇”です。
バビロンの暴君、アンラ=マンユに創造され、悪の根源とされています。最終的に神話的英雄のクルサースパに退治されることが決まっている存在。
《帝釈天》
バラモン教、ヒンドゥー教、ゾロアスター教の武神で、インドラと同一。
本来のインドラ神は阿修羅とも戦闘する武神でしたが、仏道に入り釈迦を助け、梵天と並んで仏教の二大護法善神となります。東西南北を示す四天王を配下とし、手には金剛杵や蓮を持ちます。
《七天大聖》
「西遊記」において孫悟空と兄弟の契りを交わした妖仙たちの総称。平天大聖(牛魔王)、斉天大聖(孫悟空)、覆海大聖(蛟魔王)、混天大聖(鵬魔王)、移山大聖(獅駝王)、通風大聖(獼猴王)、駆神大聖(狨王)の七名。
※獅駝:獅子、獼猴:大きな猿、狨:猿を食べる猿
《平天大聖》
四大奇書「西遊記」に登場する牛魔王を指す。また、中国の雑劇の元曲「雑劇二郎神醉射鎖魔鏡」にも登場。
《斉天大聖》
「西遊記」の主人公である孫悟空が名乗った称号で、天にも斉(等)しい大聖者の意。自分を含めて五人の兄弟姉妹がいるとされている。
《玄奘三蔵》
唐代の中国の僧。629年に陸路でインドへ向かい、巡礼や仏教研究を行いつつ645年に経典657部や仏像を持って帰還。法相宗の開祖となる。また、「大唐西域記」としてインドへの旅を記し、「西遊記」の元となった。
《大鵬金翅鳥》
獅駝嶺の三大王。実は鳳凰の子。ひと羽ばたきで8万里を飛ぶことができ、そのスピードは悟空の筋斗雲すらしのぐ。「西遊記」で退治された妖怪。
以上、5巻のネタバレレビューと考察記事を書かせていただきました。
長文をお読みいただきまして、ありがとうございます。
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