哲学と理論の違いって??MF文庫J「ワキヤくんの主役理論」!
MF文庫Jから9月25日に発売された「ワキヤくんの主役理論」で、主人公とヒロインがそれぞれ掲げる「主役理論」と「脇役哲学」。
そもそも理論と哲学ってどう違うんだっけ?
と理系の私にはサッパリな難題にぶち当たり、調べてみることにしました。調べた結果について記事化しますので、興味があればご覧ください。
ワキヤくんの主役理論って?
著者:涼暮皐
イラスト:すし*
定価:本体580円(税別)
ISBN978-4-04-069347-7
MF文庫J編集部ブログ
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まず「理論」と「論理」が違うものらしい
・理論
「理屈としてこうなる」と論じること。
その時点で決定している、最も確実な法則を元にした計算・予測を説明すること。
理論的=あくまで今揃っている条件と計算ではそうなる…ということ。
上記の定義から、「理論」はイレギュラーな条件が発生したり、新しく最適な方程式(考え方)が出現した場合は当初のものから段々とズレていくものとなります。
・論理
「その人個人の理屈としてはこうなる」と論じること。
理論とは異なり、物理法則などの絶対的な基準ではなく「個人的な基準」を元にした判断への説明。
基準に根拠があるかどうかは関係なく、主義やマイルールなども論理に含まれるそう。
上記の定義から、「論理」は主観に基づく自己判断の過程を詳しく説明しているものとなります。
未那の理論は「主役理論」なので、「社会的な一般常識と倫理観など絶対的なルールを基に主役になる為の最も確実な方法を説明するもの」となるでしょうか。
理論と論理が全然違うものだったなんて知りませんでした…。日本語って難しい。
哲学ってなんでしょう?
哲学とは、命題の本質について考える学問。経済学や生物学などとは異なり、学問の対象は決して一定ではなく「智を愛する学問」とも言われる。学問の対象を扱う方法にも共通点はない。
哲学では思考の過程に説得力を持たせる手段として「論理学」が使用される。
上記の定義と前項の「論理」の定義から、「哲学」は命題の本質を、主観に基づいた自己判断によって説明したものとなります。
叶の哲学は「脇役哲学」ですので、「自身の経験や主義を基に脇役という存在の本質を考えること」となるかと思います。
理論と哲学の違いをまとめると
・未那の「主役理論」
社会的な一般常識と倫理観など絶対的なルールを基に主役になる為の最も確実な方法を説明するもの
・叶の「脇役哲学」
自身の経験や主義を基に脇役という存在の本質を考えること
「理論」はツール的なもので、「哲学」は学問的なものという点は大きな違いではないでしょうか。理論では、環境変化が起こった場合、ツール(理論)を最適化して「主役」を目指せば良いだけです。しかし哲学では、環境変化により経験や主義が変化した場合、変化した主観を基に「脇役」の本質まで再考する必要があるということになります。
つまり、何かそれぞれの理論と哲学を揺るがす事態に陥ったとき、割と立ち直りの早いのが「理論」を使う未那で、考え込んで立ち止まりがちなのが「哲学」の叶となるでしょうか。
結果、「理論」と「哲学」両方とも絶対的なものではなく、高校生のラブコメ世界のような環境変化の激しいところでは特に頻繁に修正や再考が必要なものなんだろうなと理解ました。
言葉一つ一つを考えて使用されている小説家の先生って凄いですね。調べてみると色々面白かったです。
長文をお読みいただきましてありがとうございます。
1巻ネタバレレビュー