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俺ガイル12巻!レビュー!!(ネタバレあり)

俺ガイル12巻、発売日から2日経ちましたので、

ネタバレありで作品レビュー!!

※未読の方、ネタバレ希望なしの方はご注意下さい!

※あくまで私自身の感想ですので、トンチンカンなこと言っていたらゴメンナサイ。

 

俺ガイルって?

友達を作ろうとも思わず、いつも一人でひねくれていた高校生が、それを見かねた教師によって「奉仕部」という部活に入れられてからの高校生活を描いた、ラブコメディ作品。

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 - Wikipedia

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。12 (ガガガ文庫 わ 3-22)

 

 

「俺ガイル」シリーズの違和感

 

本シリーズを読んで主に感じたのは、カップリング論争の違和感です。本作のカップリング論争の違和感について本シリーズについて、主人公が誰エンドを迎えるかという議論を、2chなどでよく見かけます。

多くのラブコメ作品の場合、恋愛関係の結末が最重要となる為、ラストの予想についてファンの間で議論されるのは当然だと思うのですが、本作については「恋愛関連の結末(誰と恋人になるか)」はそこまで重要でないように思います。

そもそもの主人公である比企谷くんが、「恋人」がほしい訳ではなさそうだからです。彼が欲しいのは『本物』。それは、「相手のことが理解できる関係」

 比企谷くんは、物語開始前までは友達すら殆どいない状況。家族以外に関係を深められたのは、雪ノ下さんと由比ヶ浜さんが初めて位のレベル。

物語の最終的な関係性として、友人、親友、恋人等のどれになるのかは大きな意味はなく、ひねくれた比企谷くんと2人のヒロインが、「どのような出来事」を経て、互いに理解しあえる関係になるのかを見るべき物語なのだと思います。ラブコメより「ヒューマンドラマ」が近い印象ですね。こんな主人公達だからこそ、「俺の青春ラブコメは間違っている」というタイトルなのかもしれませんが。

 

陽乃さんに感じる「気持ち悪さ」について

 

本作に登場する陽乃さんの行動が、個人的に気持ち悪く感じます。特に嫌悪感を感じるのは、人間関係に疎い比企谷くんに対して、3人の関係性を共依存と断定している部分。 

私自身の考えにはなってしまうのですが…前提として、人間関係が単一の感情のみで構成されることはあり得ないと考えています。羨望、信頼、嫉妬、依存、親愛、尊敬、独占欲などの複数の感情と、相手との歴史、この2つを軸として自身で定義するのが相手との関係性であり、決して陽乃さんのいう「共依存」という感情のみで構成され、他者に決められるものではないということです。

 ただでさえ経験が少なく、自身で関係性を定義できない比企谷くん達に、何故ここまで大人げなく介入しているのか。まだ作中で陽乃さんの背景が全て明かされていませんので、余計に気持ち悪さを感じるのだと思います。

 

プロムについて

12巻後半で、生徒会が企画するプロムを雪ノ下さんが手伝うことに。初めて読んだときの印象は、「雪ノ下さん、イベントを私物化しすぎてない?」でした。雪ノ下さんが1人でやり切りたい気持ちは分かりますが、あくまで学校のイベントで、主役は卒業生ですし…。

どうしても1人でやり切りたくて、奉仕部の2人に助けを求めず、結局プロム中止にまで追い込まれた雪ノ下さん。最後まで雪ノ下さんから助けを求められなかったのに、結局助けに向かってしまう比企谷くん。雪ノ下さんを助けに行くのをやめて欲しかったのに、結局言い出せず、見送った後に泣いてしまう由比ヶ浜さん。

 3人全員がすれ違っている状況で、どうやってに彼らがお互いを理解しあえるようになるのか?12巻まで読んでも、まだ全然見えてきません。

 

今後の俺ガイルについて

俺ガイルシリーズを通して、渡先生が何を伝えたかったのか?最終巻の締めくくり方により、全然違ったものになると思います。「僕は友達が少ない」のような超展開か、「まよチキ」のような王道展開か…。どのような内容にせよ、物語をしっかりと終結させることが、作者にとって重要なことだと思います。 

続き…書いてくださいね?渡先生…。

他サイトでのレビュー

anime-lab.net

www.black-gamer.com

reichan7279.com

www.novencom.net